虫歯の放置が与える、発熱・吐き気・関節痛などの全身への影響

虫歯の放置が与える、発熱・吐き気・関節痛などの全身への影響

目次

虫歯はどうやってできるのか
今の自分はどんな状態?虫歯の進行度合いをチェック!
お口に中から全身に!虫歯の悪化が体に与える影響!
虫歯の悪化を防ぐために
記事執筆監修者のご紹介

 
img_1508557671皆さんは虫歯によって死亡してしまうという話を聞いた事があるでしょうか?

もちろん、死亡診断書に死因が虫歯と記載されることはありません。

非常に稀ではありますが、過去には放置していた虫歯が原因で多臓器不全などを引き起こし、亡くなられた方もいます。

「たかが虫歯で死んでしまうなんて大げさな」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、「虫歯が与える全身への悪影響」についてご紹介します。
 

虫歯はどうやってできるのか

 
img_1508557671お口の中のよく知られた病気である「虫歯」がどうやってできるのかをご説明いたします。

「物を食べて歯磨きしないから虫歯になる」というのが多くの方が認識していることだと思います。

歯磨きなどのケアを怠ることが虫歯の原因という点で考えると、間違いではありません。

一方で「そんなに歯磨きしなくても虫歯になったことが無いよ」という方も中にはいらっしゃいます。

歯磨きをしていないという条件は同じなのに、虫歯になりやすい人と虫歯になりにくい人で別れるのはなぜでしょうか?

その答えは「虫歯の原因となる要素」にあります。

虫歯ができるためには次のような要素があります。

・歯質(歯自体の性状)

歯質には、遺伝的な要因も含めて歯質が強い、弱い、つまり、虫歯に対しての抵抗性の強弱といった個人差があります。

・細菌

虫歯の原因菌で代表的なものがミュータンス菌という細菌です。
ミュータンス菌などの虫歯菌が作り出す酸によって歯が溶かされるのが虫歯の原因です。
 
・糖分

糖分は虫歯菌の餌になります。これにより虫歯菌が増殖し、糖分を食べた時の代謝物として歯を溶かす酸を出します。
「砂糖」のほか、果物に含まれている「果糖」、パンやお米に含まれている「ブドウ糖」なども含まれます。
赤ちゃんへのおっぱいに含まれる乳糖も条件によっては虫歯の原因になってしまうので、ご注意くださいね。

・時間

虫歯菌の餌となる糖分がお口の中に残っている時間が長くなるほど、虫歯菌が酸を作る機会が多くなり、結果として歯が溶けて虫歯になります。

これらの原因から「歯磨きをしなくても虫歯にはならないよ」という方は、そもそも歯質が強かったり、虫歯にする力の強い菌が少なかったり、甘い物をあまり食べなかったりするのではないかという事が考えられます。
 

今の自分はどんな状態?虫歯の進行度合いをチェック!

 
img_1508557671当然ながら虫歯を放置すると症状が進行していきます。

虫歯の進行には5つの段階があります。

単純に「虫歯になっているか・虫歯になっていないか」だけの違いではないので、歯科医院で虫歯と診断された場合に、自分の虫歯はどの程度進行しているのかを知っておくことも大切です。

C0

厳密には虫歯ではなく、「虫歯になりかけ」の状態です。
歯を削るといった治療は必要なく、フッ素を塗ったりオーラルケアを徹底したりすることで進行を防ぐことができるものです。

C1

歯の表面に小さく穴が空いた状態です。
歯の表面(エナメル質)のみが溶けている状態なので、痛みはあまり感じにくいですが、冷たい水などがしみることがあります。
虫歯になった部分を必要最小限だけ削り、プラスチックの素材を詰める治療が行われます。
1回の治療ですむケースが多いです。

C2

歯の表面(エナメル質)の奥にある象牙質まで虫歯が進行した状態です。
お口の中に物を入れると痛みやしみを感じるようになります。
象牙質まで虫歯になると進行が早くなるので、早めに歯科医院に行くことをオススメします。

C3

象牙質のさらに奥にある神経に到達するところまで進行した状態です。
虫歯菌が神経にまで到達しているということは、何もしていなくてもズキズキ痛んだり、お口の中に飲食物を入れただけでも激痛を感じるようになります。
すぐに歯科医院に行って治療を受けましょう。

C4

神経が死に、歯の根元まで虫歯菌が感染、進行した状態です。
歯がほとんど溶けて、神経も死んでしまっているので一時的に痛みを感じなくなります。
しかし、そのまま放置しておくと歯の根の先に膿が溜まり、顎の骨まで炎症を広げていきます。
 

お口に中から全身に!虫歯の悪化が体に与える影響!

 
img_1508557671虫歯の恐ろしいところは、与える影響が歯だけではなく全身に及ぶことがあるということです。

ここからがあまり知られていない虫歯の怖いところです。

神経に虫歯が到達すると激痛だけでなく、「発熱、吐き気、関節痛」などの症状が出ることがあります。

さらに、虫歯が進行すると同時に、歯茎に炎症が起こると、出血や化膿による影響で「口臭」も強くなります。

神経が侵されて死んでしまい、虫歯菌が歯の根の周りに広がり出すと、顎の骨の組織にまで感染が拡がり、骨髄炎になってしまう恐れが出てきます。

するとその感染部位から毛細血管を伝い、虫歯菌が体全体に運ばれることになります。

体の免疫機能が正常であれば、免疫細胞がその菌と戦ってくれるので、すぐに大事に至ることは通常ありません。

しかし、虫歯の治療を行わずに放置していると「体の中を虫歯菌が常にめぐっている」状態になります。

この状態が長く続くと、非常に稀ではありますが、その感染症をきっかけにして体内に病原体が侵入し、全身に炎症反応が現れている状態の「敗血症」になることもあり、その合併症での「多臓器不全」によって、死に至ったケースも報告されています。

虫歯菌単体では死に至らしめるほどの脅威はありませんが、体の中を長期間巡っていたり、免疫機能が低下していると、虫歯菌を殺しきれずに、体にとって害のある要因と結びつき死に至ることがあります。
 

虫歯の悪化を防ぐために

 
img_1508557671虫歯の悪化を防ぐためには、歯磨きはもちろん、定期的に歯科医院に通い「お口に中を健康に保つこと」が大切です。

自覚症状が無いまま、進行している虫歯もたくさんあります。

ちょっと歯が痛いという理由で来院したされた患者様の中には、かなり虫歯が進行していたり、痛みを感じているのとは別の場所が重度の虫歯だったりすることもあります。

「自分は大丈夫」と思って油断せず、歯科医院での早めのチェックをオススメします。
 

この記事の執筆監修者

 
dr-hirakawa平河 貴大 先生 (ひらかわ歯科医院 院長)

経歴:九州大学歯学部 卒業
  
所属学会:日本歯科保存学会

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