編集部コラム | 歯が折れてしまった時、どう対処したら良いかご存じですか?

歯科医院を受診される方のなかで、虫歯、歯周病に次いで多いのが「歯が折れる」といった歯の外傷です。転倒や衝突によるケガのほかに、歯ぎしりや硬いものを噛んだ際にも歯が折れることがあります。

ここでは何らかの原因で歯が折れてしまった際に、まずはどのように対処したらよいのか、またしてはいけないNG行為や治療法などをご紹介していきます。

 

目次

歯が折れてしまった時の対処法
歯が折れてしまった時にやってはいけないこと
歯が折れてしまった時の治療法
まとめ

 

歯が折れてしまった時の対処法

 
「歯が折れる」と一口にいっても、歯の一部分だけが折れてしまうケースと、歯が根元から丸ごと抜け落ちてしまうケースの大きく2パターンがあります。
 
いずれのケースでもまずは歯科医院に連絡し、できるだけ早く受診することが肝心です。またそれぞれのケースでは、歯科医院を受診する前に以下の点に注意してください。

 

・歯の一部分だけ折れた場合

折れた部分を舌や指でさわらず、できるだけ清潔に保つようにします。

仮に痛みなどの症状がない場合でも、できるだけ早めの受診を心がけてください。

反対に痛みが強い場合は、市販の痛み止めを服用するなどして対処します。

尚、折れた破片が残っている場合は捨てずに歯科医院に持参するようにしましょう。

その際は破片を乾燥させないよう、清潔なガーゼなどに包むか、牛乳につけるなどして持参してください。

 

・歯が根元から丸ごと抜け落ちたケース

歯ぐきから出血している場合はお口を軽くゆすぎ、清潔なガーゼやティッシュを軽く噛んで止血します。

痛みが強い場合は、市販の痛み止めを服用するなどして対処しましょう。

抜け落ちた歯については根元の部分を触らずに、歯の保存液か生理食塩水、または冷たい牛乳に浸した状態で歯科医院に持参してください。

もしこのような液体が用意できない場合は、抜けた歯をお口の中に含んで持参するのも方法の1つです。

ただし歯を飲み込まないように注意してください。

 

歯が折れてしまった時にやってはいけないこと

 
次に、歯が折れた時にやってはいけないNG行為をご紹介します。
 
「良かれ」と思ってやったことが、結果的に治療を妨げる要因にもなりかねませんので、以下の点には十分にご注意ください。

 

・折れた部分を舌や指で触る

歯が折れた部分や抜け落ちた歯ぐきを手や舌で触れてしまうと、傷口に雑菌が侵入して治りを悪くしてしまいます。また歯の一部が折れた場合は、折れて尖った部分で舌を傷つけるおそれもあるため注意しましょう。

 

・口を強くゆすぐ

口を強くゆすいでしまうと、そこから雑菌が傷口に侵入したり、かえって血がとまらなくなったりするおそれがあるため注意が必要です。口内が汚れていたり、出血で口の中が気持ち悪かったりする場合でも、口内を軽くすすぐ程度に留めてください。

 

・傷口を消毒する

自己判断で傷口の消毒したり、うがい薬でゆすいだりすると、傷口の治りが悪くなるおそれがあるため注意しましょう。

 

・抜け落ちた歯を触る/水道水で洗う

歯が丸ごとすっぽり抜け落ちたケースでは、早期の治療により歯を元の位置に戻せる可能性があります。

しかし抜けた歯をむやみに触ったり、水道水で洗ったりすると、根っこの周りにある「歯根膜」という組織を壊してしまい、歯が戻せなくなるおそれがあるため注意が必要です。

歯が抜け落ちた場合は先の対処法を参考に、歯の保存液や牛乳などに浸して保管しましょう。

 

・欠けた状態のまま放置する

「歯がほんの少しだけ欠けた」「歯が欠けたけど奥歯なので目立たない」といったケースでは、とくに症状がないという理由で歯科を受診しない方も少なくありません。

ただ自身では気づかないうちに欠けた部分に汚れがたまるなどした場合に、その部位に虫歯や歯周病を発症するおそれがあります。

また、歯が欠けるほど強い衝撃を受けた場合、その衝撃によって内側の神経が少しずつ傷んでいき、あとから症状が出てくるケースもめずらしくありません。

したがってその時に症状がなくても、できるだけ早めに歯科の受診をおすすめします。

 

歯が折れてしまった時の治療法

 
歯が折れた時の治療法では、先の「歯の一部分だけが折れた場合」と「歯が根元から丸ごと抜け落ちた場合」でその方法が異なります。
 
以下にそれぞれのケースにおける治療法を簡単にまとめていきます。

 

歯の一部分だけが折れた場合

・折れた破片を接着する(接着修復)

折れた破片が残っており、歯質に問題がないケースでは、専用の接着剤を使用して元の状態に修復します。

 

・コンポジットレジン修復

樹脂(プラスチック)製の材料を用いて、折れた部分を修復します(保険適用可)。

 

・被せもの(クラウン・セラミッククラウン)を入れる

歯が大きく折れてしまったケースでは、残っている歯を削り、被せもので修復していきます。前歯については自費治療でのセラミッククラウンで天然歯と同様の見た目が回復できます。

 

歯が根元から丸ごと抜け落ちた場合

・抜けた歯を元に戻す(歯の再植)

抜けた歯や歯ぐきが健常で、受傷後30分以内に治療が可能なケースでは、抜けた歯を元の位置に戻す再植治療をおこないます。

 

・インプラント/ブリッジ/入れ歯

上記の再植が難しいケースでは、失った歯の代わりに人工歯を補う治療(インプラント・ブリッジ・入れ歯)をおこないます。

 

まとめ

 

歯が折れた状態を長く放置すると、あとから治療をしても治るのに時間がかかったり、最悪のケースではその歯を残せなくなったりすることがあります。

したがって、痛みなどの症状の有無にかかわらず、歯が折れたり抜け落ちたりした場合は、できるだけ時間をおかずに歯科医院を受診することをおすすめします。

尚、その際は折れた歯や抜けた歯を適切な方法で保管し、歯科医院に持参しましょう。

 

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