
マイクロスコープを使用した精密な治療へのこだわりと取り組み
以前、大阪大学歯学部の保存科に属していた時期に、マイクロスコープが導入されました。もう20年以上も前のことですから、日本国内でもかなり早い導入であったと記憶しています。そこでマイクロスコープを使い始め、その高い性能を存分に実感したため、「きのもと歯科」を開設するときにマイクロスコープを導入することを決めたのはごく自然な流れであったと思います。
そのマイクロスコープの高い性能というのは、まずルーペに比べて患部をより拡大してしっかり見られること、患部を明るく映し出すことができ視認性が抜群に高まること、そしてもうひとつ忘れてはならないのが、映し出した画像や動画を記録できることです。これにより患者さんに、今ご自分の歯がどのような状態になっているかを、患者さんご自身に確認していただくことができるようになるのです。
症状をいくら口頭で説明するよりも、画像を一枚お見せするだけで、患者さんの納得度は一気に高まり、治療に前向きに取り組んでいただけます。ご自分の口の中をご覧になった患者さんから「先生、もっときれいにしたいので治療をしてください」と言われたこともあるほどです。
私自身、何度もこの「視覚的に訴える」ことの有用性を実感してきましたので、開業当初に比べれば口腔内を撮影する頻度が上がっていますし、マイクロスコープが無い状態を想像することすら難しくなってきています。
当院では根管治療や修復治療、被せ物をするときや歯周病治療などにマイクロスコープを活用しています。また、矯正のワイヤーを装着するときも、肉眼で行うよりも時間がかからずに済みます。
マイクロスコープの難点を挙げるなら、最初は操作に手間取ることがあるかもしれません。例えばミラーテクニック、すなわち左右反転で操作しなければならないなど、ある程度の努力は必要になりますが、使い続けるうちに必ず慣れてくるものですし、その努力に十分見合うだけのメリットがあると強く思っています。
これからマイクロスコープを導入されることを検討中の歯科医師の方にお伝えしたいのは、もし導入したなら、口腔内の画像や映像を患者さんに積極的にお見せする方が良いということです。そうすることで患者さんからの信頼感が高まりますし、一度「自分の歯が悪くなった状態」を見た患者さんの多くは、予防意識も高まります。
歯科医師にとっては治療が格段にしやすくなる、患者さんにとっては「今、自分の歯がどうなっているのか、どんな治療を受けてどう良くなったのか」をわかりやすく理解できる、それがマイクロスコープなのです。
まだ普及率は高いと言える水準にはありませんが、私はもっとこのマイクロスコープの素晴らしさが広まっていくべきだと考えています。

ドクター紹介
きのもと歯科
院長 木ノ本喜史

プロフィール
昭和56年 大阪大学歯学部入学
昭和62年 大阪大学歯学部卒業
歯科医籍登録
昭和63年 大阪大学大学院歯学研究科入学
平成4年 大阪大学大学院修了博士号を取得
平成9年 米国テキサス大学サンアントニオ校に留学
平成11年 厚生省派遣沖縄県離島歯科巡回診療班々長(座間味村阿嘉島)
平成12年 大阪大学歯学部附属病院保存科医長日本歯科保存学会保存治療認定医取得
平成13年 文部科学教官(大阪大学・講師)に昇進
平成16年 日本接着歯学会接着歯学治療認定医取得
大阪大学歯学部附属病院 臨床研修指導医講習会修了
平成17年 日本歯科理工学会デンタルマテリアルズシニアアドバイザー取得
初主演・監修DVDを歯科専門出版社より発売大阪大学歯学部退職、引き続き、大阪大学歯学部招へい教員に就任
きのもと歯科開設
平成18年 日本歯科保存学会保存治療指導医取得
平成19年 日本歯内療法学会常任理事就任
平成21年 大阪大学歯学部臨床教授就任医療法人豊永会きのもと歯科理事長 就任
平成22年 カールツァイスメディックジャパン社公認インストラクター就任
平成25年 日本歯科医師会生涯研修セミナー講師ヒョーロン・パブリッシャーズより単行本”臨床根管解剖”、”根尖病変”出版
平成26年 ヒョーロン・パブリッシャーズより単行本第3弾 ”偶発症・難症例への対応” 出版
日本歯内療法学会西日本支部会副会長就任
平成26年 日本歯科医師会生涯研修セミナー講師
平成27年 日本歯内療法学会専門医取得
平成28年 日本歯内療法学会副理事長就任
広島大学歯学部非常勤講師就任ヒョーロン・パブリッシャーズより単行本第4弾 ”抜髄” 出版平成29年医歯薬出版株式会社より「3D根管解剖」出版
平成30年 西日本歯内療法学会会長就任
第15回日本顕微鏡歯科学会学術大会大会長
令和元年 吹田市歯科医師会常務理事就任ヒョーロン・パブリッシャーズより単行本第5弾 ”感染根管治療” 出版
令和2年 ヒョーロン・パブリッシャーズより、単行本第6弾 ”治癒に導くエンドの秘訣” 出版
令和4年 ヒョーロン・パブリッシャーズより単行本第7弾 ”CT時代の臨床根管解剖” 出版
所属学会・スタディーグループ
- 大阪大学大学院歯学研究科臨床教授
- 博士(歯学)(大阪大学)
- (大阪大学歯学部附属病院元講師)
- (大阪大学歯学部附属病院元医長)
- 広島大学歯学部客員講師(H 28.9 – R 5.3)
- 日本歯科保存学会保存治療認定医指導医(第241号)
- 日本歯内療法学会専門医
- 日本顕微鏡歯科学会指導医(第9号)
- 日本糖尿病協会歯科医師登録医証(第3845号)
- 日本接着歯学会接着歯学治療認定医(~2009.2)
- 日本歯科理工学会デンタルマテリアルズシニアアドバイザー(~2010.3)
- 大阪大学歯学部附属病院歯科医師臨床研修指導歯科医講習会修了
- 臨床修練指導歯科医認定(厚生労働省)(第405号)
- カールツァイスメディックジャパン社 公認インストラクター
- デンツプライシロナ社 エンド公認インストラクター
- 日本歯科保存学会 評議員
- 日本顕微鏡歯科学会 理事
- 日本歯内療法学会 理事
- 日本歯内療法学会 デジタル化委員会委員長
- 西日本歯内療法学会会長
- 大阪大学歯学部同窓会 常務理事
- 大阪大学歯学部同窓会 学術委員会臨床談話会委員会副委員長
- 日本歯科医師会生涯研修セミナー講師(平成25,26年度)
- 大阪府歯科医師会 学術部会常任委員
- 吹田市歯科医師会常務理事
- 吹田市歯科医師会学術研修委員会委員長
医院紹介

診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
09:00~13:00 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
15:30~19:30 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | × | × |
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祝日のある週は、木曜午後も診療いたします。