
マイクロスコープを使用した医院の取り組み

私が大学卒業後すぐから勤めていた歯科医院では、約14年前にマイクロスコープを導入しており、視野が広く明るくブレないといった拡大鏡とは違った良さを感じました。開業するにあたり、自分たちがわかって見えるだけではなく、どういった状態で口の中や歯が見えているのかをマイクロスコープを通して患者様と共有できるようにするために導入しました。
マイクロスコープは主に根管治療で使用しますが、根管治療以外でも積極的に使用しています。例えば、スケーラーのシャープニングなどもよく見えるので非常に便利です。また、根管治療などで症状がないのに根管内の状態が安定していない場合、マイクロを覗いていれば「根管充填ができない」と歯科医師は考えます。そしてマイクロで撮影した映像を患者さまに見せることで、なぜ治療回数がかかるのかという理由を説明しやすくなると感じました。拡大鏡を使用していた時は自分が見えるだけなので、ここは大きな違いです。
マイクロスコープを使用する経験が少ない場合は、まずは口腔内検査で弱拡大から診る練習をして、次は前歯部の超音波スケーリングやPMTCといったように段階的に使っていきます。根管充填直前の根管内の様子や抜歯後の肉芽の取り残しの状態なども、診る練習には非常に良いと思います。大学を卒業したばかりだと拡大視野での治療は恥ずかしい、自分はまだ使う身分ではないなど考えがちですが、できるだけ早い時期に拡大視野に慣れた方がいいです。メーカーのデモ、ショールームでの装着感の確認などいろいろな機種を試して、たとえマイクロが使えない環境でも拡大鏡など自分にあったものを使うことをお勧めします。もちろんマイクロを利用したから全ての症状が治るわけではありません。あくまで診療の1つのツールでしかありませんが、マイクロスコープがあることで医療従事者としては安心して診療に臨む事が出来るツールだと思います。
ドクター紹介

日比谷公園前歯科医院
院長乙丸 貴史
医院概要
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URL https://hibiya-parkfront.com/
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