
「前歯の隙間が気になって、人前で思い切り笑えない…」
「治療にかかる費用や期間はどれくらい?」
「すきっ歯を自分で治す方法を知りたい」
ご自身の歯並びでこのようなお悩みを抱えていませんか?
すきっ歯は笑った時の見た目が気になるだけでなく、食べ物が挟まりやすいといった日常的なストレスを引き起こし、放置すると虫歯や歯周病のリスクを高めます。
しかし、すきっ歯は自力で治すことはできず、歯科医院での専門的な治療が必須です。
そこで当記事では、すきっ歯の原因を解説した上で、ご自身の症状やライフスタイルに合った「治療法の選び方」を、「費用」や「治療期間」の目安とともに詳しく紹介します。
歯をほぼ削らずに最短1日(※)で治療も可能な「ダイレクトボンディング」の実際の症例(提供:池尻歯科医院)も紹介するので、ぜひすきっ歯治療の参考にしてください。
※口腔内の状態や症例により、通院回数は異なります。事前に歯科医院でご相談ください。
この記事の監修歯科医師

池尻歯科医院
池尻 敬 院長
福岡市西区姪浜にある「池尻歯科医院」の院長。「日本顕微鏡歯科学会 認定医・理事」を務め、「日本歯周病学会 認定医」の資格を有する。
マイクロスコープを用いて歯をできるだけ削らず、噛み合わせも考慮した上で「自然な口元」に導く精密な治療に努める。
目次
すきっ歯の主な原因は?
歯科用語では、歯と歯の間にすき間が生じている歯並びのことを「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼びます。
特に、以下の図のように上の前歯の真ん中にすき間がある状態は「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼ばれ、悩んでいる方が多い代表的なすきっ歯です。

すきっ歯の原因は、「先天性の原因」と「後天性の原因」と「歯科治療による影響」の3つがあります。
ご自身にとってベストな治療法を選択するためにも、まずはすきっ歯の原因を確認していきましょう。
先天性の原因
生まれつきの要因や、お口の構造的な問題がすきっ歯を引き起こすことがあります。
歯と顎の大きさがアンバランス
顎の大きさに対して、生まれつき歯が小さい「矮小歯(わいしょうし)」の場合、歯がきれいに並んでもスペースが余ってしまい、すきっ歯になります。
特に前から2番目の歯が小さく、すき間ができるケースが多く見られます。
歯の本数の異常
本来生えてくるはずの永久歯が足りない「先天性欠如」の場合、その部分がすき間になります。
逆に、歯の本数が多く、歯と歯の間に余計な歯(正中過剰埋伏歯:せいちゅうかじょうまいふくし)が埋まっていることで、前歯が押されてすき間が開くこともあります。
上唇小帯(じょうしんしょうたい)の異常
上唇の裏側から前歯の付け根に向かって伸びている「すじ」を上唇小帯と呼びます。
このすじが通常よりも太かったり、前歯の間に割り込むように長く伸びていたりすると、前歯がくっつくのを妨げ、すきっ歯の原因となります。
噛み合わせの問題
骨格的に受け口や出っ歯など、上下の噛み合わせが悪いと、特定の歯に不要な力がかかったり、歯が正しい位置に並ばなかったりして、すき間が生じることがあります。
後天性の原因

お子様の成長過程の癖、普段の生活習慣、歯や口の病気など、後天性のすきっ歯の原因には以下のものがあります。
幼少期の癖
指しゃぶり、爪を噛む癖、唇を吸う癖などが長期間続くと、歯並びに影響を与えます。
舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)
飲み込む時や話す時に、無意識に舌で前歯を押す癖。この持続的な圧力が、徐々に前歯を押し広げてしまいます。
食いしばりや噛み癖
日常的な食いしばりや歯ぎしり、片側だけで噛む癖などがあると、特定の歯に過度な負担がかかり、歯が移動したり、すり減ったりしてすき間ができることがあります。
歯の喪失(歯を抜いたまま放置)
虫歯や事故で歯を抜き、そのまま放置すると、両隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたりして、全体の歯並びが崩れ、すき間が生じます。
歯周病
歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまいます。
これにより歯がグラグラになり、噛む力や舌の力で歯が動いてしまう「病的歯牙移動(びょうてきしがいどう)が原因で、すきっ歯になることがあります。
歯科治療による影響

矯正治療や歯周病治療など、歯並びに関わる歯科治療による影響で、歯と歯の隙間が生じる(すきっ歯になる)こともあります。
矯正治療後の「後戻り」
ワイヤー矯正などで歯の位置を動かした直後は、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きやすい状態です。
そのため、矯正治療後に歯並びを固定するための装置(リテーナー)の装着を怠ると、歯が動いてしまい、「せっかく歯並びを改善したのにすきっ歯になってしまう」というケースもあります。
矯正治療の計画上のすき間
抜歯を伴うケースや、患者様の噛み合わせや歯の大きさのバランス(例:矮小歯など)によっては、わずかな隙間が残ることや、スペースが完全に閉じきらないケースも稀にあります。
歯科治療後のブラックトライアングルの顕在化
ブラックトライアングルとは、歯と歯の間にできる黒く見える三角形のすき間のことで、とくに下の前歯に起こりやすい症状です。
矯正治療や歯周病治療で歯並びを改善したことで、隠れていたブラックトライアングルが見えるようになり、すきっ歯になったと感じることがあります。
また、虫歯治療で歯茎の炎症が治まったり、歯のメインテナンス(クリーニング)の際に歯石を除去したことで、元々あったブラックトライアングルが顕在化するケースもあります。
不適合な詰め物・被せ物
詰め物や被せ物(クラウン)の形が不適切で、隣の歯との接触が弱かったり、噛み合わせのバランスが崩れたりすると、歯が徐々に移動して隙間ができてしまう可能性があります。
【注意】「すきっ歯を自力で治す」行為は危険です
たとえ僅かなすき間であったとしても、すきっ歯を自分で治すことはできません。
インターネット上には「輪ゴムなどで歯を固定する」「指や舌で歯を押し続ける」といった行為を、治療法として紹介している口コミなどもありますが、医学的根拠がなく、極めて危険な行為です。
歯は、非常に繊細なバランスで骨の中に植わっています。専門知識なしに無理な力を加えると、以下のような深刻な事態を招く恐れがあります。
・歯の神経へのダメージ(変色や激痛の原因)
・歯を支える骨(歯槽骨)へのダメージ
最悪の場合、健康な歯が抜け落ちてしまうリスクがあります。
症状を悪化させないためにも、すきっ歯を自力で治そうとはせず、必ず歯科医院で相談してください。
JR・福岡市地下鉄「姪浜駅」北口より徒歩8分『池尻歯科医院』
- 診療時間
- 9:00~12:30 /14:00~18:30
- 休診日
- 日曜、祝日
- ご案内
- 土曜日は17:00までとなっております
どれを選んだらいい?すきっ歯の主な治療法6選を比較|メリット・デメリット
すきっ歯の治療法は、「すき間の広さ」や「お口の状態」、そして「ご自身の希望」によって適した治療法が変わってきます。
まず、ぞれぞれの治療法の特徴をまとめましたので、比較の参考にしてください。
治療法 比較一覧表
| 治療法 | 特徴 | 治療期間・通院回数 | 治療費の目安 |
| ダイレクトボンディング | ほぼ歯を削らないすき間の狭い方向け | 最短1日/1~2回 | 2万円~10万円 |
| ラミネートベニア | 歯の色や形も整えられる | 約2~4週間/2〜4回 | 8万~15万円 |
| セラミッククラウン | 歯の向きや大きさを整えられる | 約2~4週間/2~4回 | 10万円~20万円 |
| ワイヤー矯正 | 噛み合わせを整えられる | 数ヶ月~数年/月1回程度 | 30万円~100万円 |
| マウスピース矯正 | ワイヤー矯正より目立ちにくく、噛み合わせを整えられる | 数ヶ月~数年/1〜2ヶ月に1回程度 | 30万円~100万円 |
| 口腔筋機能療法(MFT) | 舌・唇・頬の筋肉のバランスを整える保険適応のケースあり | 数ヶ月~1年程度/月1~2回 | 1回3,000円〜1万円 |
※注意事項※
すきっ歯の治療は、原則として自費診療(自由診療)であり、保険適用外です。
また、表中のダイレクトボンディング、ラミネートべニア、セラミッククラウンは、1歯あたりの料金です。
実際の症状によって、適応可能な治療法・治療期間・治療費は異なりますので、あくまでも目安とお考え下さい。
なお、各治療には、経年劣化や歯を削る量、後戻りなどのリスク・副作用が伴います。
詳細は以下の各項目で必ずご確認ください。
歯を削る量を抑えなるべく短期間で治療を終わらせたい:ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、コンポジットレジンと呼ばれる歯科用の白いプラスチック樹脂を歯に直接盛り付けて形を整える治療法のことです。
すきっ歯の治療では、歯をほとんど削らなくて済むのが特徴で、症状によっては一切歯を削らずにすき間だけを埋めることも可能です。
【メリット】
・歯へのダメージが最小限
・治療が最短1日(1回の通院)で完了する
・セラミック治療や矯正治療と比較して費用の負担が少ない
・修復(リペア)が比較的容易
【デメリット】
・長期間の使用で変色や摩耗が起こる可能性がある
・色や形などの仕上がりは歯科医師の技術力に左右される
・大きなすき間や噛み合わせが強い部分には適応できない場合もある
すき間が狭い場合や短期間での治療を希望される方の場合、治療費用や通院の負担が少なくなるため、ダイレクトボンディングによる治療が候補となります。
池尻歯科医院の症例紹介
「短期間ですきっ歯を治したい」「歯を削りたくない」といった患者様のご希望があり、ダイレクトボンディングでの治療を行いました


| 年齢・性別 | 27歳・女性 |
| 主訴 | 前歯のすき間を短期間で改善したい。 できるだけ歯を削りたくない。 |
| 治療法 | ダイレクトボンディング |
| 治療回数/通院期間 | 1回/当日中に治療完了 |
| 料金 | 1歯:88,000円(税込) |
| リスク・デメリット | 経年劣化による変色・着色や、欠け・脱落のリスクがあります。また、歯科医師の技術力によって仕上がりが依存します。 |
ダイレクトボンディングは、歯を削る量をできるだけ抑えてすきっ歯を治したい方が検討される治療方法です。
通院回数は(基本的に)1回で済むことが多い治療ですが、その分、当日の処置には1時間半〜2時間ほど必要となる場合があります。
また、治療後すぐに食事・会話が可能なことが多く、大きな制限は少ない傾向にあります。
料金や治療回数、通院期間は、使用する材料やお口の状態などによって異なります。
詳細は、患者様のご状況を伺った上でお伝えしますので、お気軽にご相談ください。
JR・福岡市地下鉄「姪浜駅」北口より徒歩8分『池尻歯科医院』
- 診療時間
- 9:00~12:30 /14:00~18:30
- 休診日
- 日曜、祝日
- ご案内
- 土曜日は17:00までとなっております
② 歯の白さや形もきれいにしたい:ラミネートベニア
ラミネートべニアは、 歯の表面をごく薄く(0.3~0.5mm程度)削り、その上に付け爪のようにセラミック製の薄いチップを強力に貼り付ける治療法です。
歯を削る必要はありますが、ダイレクトボンディングよりも広範囲のすきっ歯の治療が可能です。
【メリット】
・変色しにくく、天然歯のような透明感と光沢が長持ちする
・すき間を埋めるだけでなく矮小歯のような歯の形もきれいに整えられる
・ダイレクトボンディングより耐久性が高い
【デメリット】
・健康な歯を削る必要がある
・ダイレクトボンディングよりも費用が高額
・強い衝撃により割れや欠けが生じることもある
・型取りが必要で、治療期間が2~4週間ほどかかる
歯のすき間が広い場合や、歯の形を全体的に整えたい場合、ラミネートべニアが治療法として適応します。
ラミネートベニアについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
③ 歯の向きや大きさを大きく変えたい:セラミッククラウン
セラミッククラウンは、歯を全体的に一回りほど小さくなるよう削り、上からセラミック製の被せ物をかんむり(クラウン=王冠)のように被せて、歯をまるごと覆う治療法のことです。
すきっ歯の見た目の改善だけでなく、大きく欠けた歯や神経を抜いた歯を補強する役割もあります。
【メリット】
・歯のすき間だけでなく、歯の形や色、傾きなども改善できる
・ラミネートべニア同様に審美性と耐久性に優れる
・大きな虫歯を治療した歯や神経を抜いた歯にも適応できる
【デメリット】
・歯を削る量が多く、歯の神経を取る処置が必要になることもある
・費用が高額になる傾向にある
・型取りが必要で、治療期間が2~4週間ほどかかる
セラミッククラウンは、重度の虫歯や根管治療後の歯のすき間の改善に適応します。
一方で、虫歯などの問題がない健康な歯の「小さなすき間」を埋めるだけが目的の場合、歯を削る量が多すぎるため、すきっ歯の治療法としては向いていません。
④ 噛み合わせから根本的に整えたい:ワイヤー矯正(全体)
ワイヤー矯正は、歯の表面または裏側にブラケットという装置を取り付け、ワイヤーを通して力をかけ、歯そのものを動かしてすき間を閉じる治療法です。
歯を移動させることですき間を埋めるので、歯を大きく削ることはなく、歯並びや噛み合わせから根本的な改善が見込めます。
【メリット】
・ほとんど歯を削らない
・特定の歯だけでなくお口全体の歯のすき間を整えられる
・自分の歯を生かした治療ができる
【デメリット】
・装置が目立ちやすい
・治療中の痛みや違和感、虫歯のリスクがある
・治療後に「後戻り」を防ぐための保定装置(リテーナー)が必要
・費用が高額になる
・治療期間が数か月~数年単位
ワイヤー矯正はお口全体の歯並びを整えることができるので、すきっ歯の治療として最も適応範囲が広くなります。
ただし、治療後に保定装置を正しく使用しないと、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きて、歯と歯のすき間ができる原因になります。
また、患者様の歯並びや顎の状態にもよりますが、ワイヤー矯正では抜歯が必要になることがあるので注意が必要です。
抜歯が検討されるケースは、歯が密集して重なり合うように歯並びがガタガタになっている(叢生:そうせい)、口元全体が突出している(上下顎前突:じょうげがくぜんとつ)、噛み合わせ(咬合:こうごう)に大きなズレがある場合などです。
【注意事項】
実際にワイヤー矯正が適応となるか、抜歯が必要かは、歯科医師・矯正医師の総合的な判断が必要になるため、まずは歯科医院へご相談ください。
⑤なるべく目立たずに歯並びを治したい:マウスピース矯正(全体)
マウスピース矯正は、お口の中に透明なマウスピース型の装置を入れ、定期的に交換しながら歯を少しずつ動かしてすき間を閉じる治療法です。
固定式のワイヤー矯正より矯正力は弱まりますが、その分痛みが少なく、装置が着脱式であることが特徴です。
【メリット】
・ほとんど歯を削らない
・装置が透明なので目立ちにくい
・食事や歯磨きの際に取り外しができるので衛生的
・ワイヤー矯正より痛みが少ない傾向にある
【デメリット】
・「1日20時間以上」など装着時間を自己管理しなければならない
・ワイヤー矯正と比較すると適応できない症例が多い
・治療後に「後戻り」を防ぐための保定装置(リテーナー)が必要
・ワイヤー矯正同様、費用が高額になる
・治療期間が数か月~数年単位
マウスピース矯正もワイヤー矯正と同様に、お口全体の歯並びや噛み合わせ(咬合:こうごう)の改善が見込めます。
患者様の症状によってどちらを選択すべきかは異なります。
加えて、マウスピース矯正でも、治療後に保定装置を正しく使用しないと、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きる(すきっ歯の原因になる)ので注意が必要です。
【補足】前歯の隙間だけを治したい:部分矯正
「奥歯の噛み合わせには問題がないため、気になる前歯のすきっ歯(正中離開=せいちゅうりかい)だけをピンポイントで治したい」という場合には、部分矯正が選ばれます。
前歯の数本だけにワイヤーやマウスピースをつけて、部分的に歯を動かす治療法です。
【メリット】
・全体矯正に比べて、治療期間が圧倒的に短い(数ヶ月〜半年程度)
・治療する範囲が狭いため、費用を大幅に抑えられる
・痛みが全体矯正に比べて少ない傾向にある
【デメリット】
・全体の噛み合わせを治すことはできない
・歯を動かすスペースが足りない場合など、部分矯正では対応しきれない(全体矯正が必要になる)ケースがある。
⑥ 舌の癖など根本原因から治したい:口腔筋機能療法(MFT)
口腔筋機能療法(Oral Myofunctional Therapy)とは、 すきっ歯の原因が「舌の癖(舌突出癖)」などである場合に、舌や唇、頬の筋肉を正しく使えるようにするリハビリ的なトレーニングのことです。
マウスピース矯正やワイヤー矯正の効果を高めるための補助的な役割としての位置づけが一般的です。
【メリット】
・すきっ歯の根本的な原因(癖など)の改善が見込める
・歯を削らない
・装置を装着する必要がない
・矯正治療後の「後戻り」防止に有効
【デメリット】
・口腔筋機能療法(MFT)単体では歯のすき間を完全に閉じるのは難しい
・長期継続的なトレーニングが必要
・効果が出るまでに時間がかかる(3か月~数年単位)
口腔筋機能療法は、とくに小さなお子様や、加齢による口腔機能の低下がみられる高齢者の方に適応されることが多い治療法です。
すきっ歯の治療は保険適用になる?

すきっ歯の治療は原則として「自由診療(自費診療)」であり、保険適用外です。
健康保険が適用されるのは、「病気やケガの治療」として国が定めたルールに当てはまる場合に限定されます。
すきっ歯の治療は、主に「見た目の改善(審美目的)」や「より良い噛み合わせの獲得」を目的として行われるため、基本的には保険の対象外となり、費用は全額自己負担となります。
ただし、以下のような特別な事情がある場合は、例外的に保険が適用されることがあります。
【虫歯が原因ですきっ歯になっている場合】
虫歯を削って保険適用のレジン(プラスチック)を詰めたり、被せ物をしたりする場合は保険適用となります。
ただし、保険適用の素材は強度が低かったり、経年劣化による変色が目立ちやすかったりするデメリットがあります。
【歯周病の治療の一環】
歯周病が悪化して歯が動き、結果として隙間ができている場合、その原因である歯周病菌を取り除く治療(歯石除去など)そのものは保険適用内で受けることができます。
【口腔機能の発達不全や低下が見られる場合】
18歳未満の子どもの「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」や、50歳以上の大人の「口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)」の場合、口腔筋機能療法(MFT)が保険適用となります。
※保険適用のMFTはあくまで「機能改善」が目的であり、「すきっ歯を閉じる(審美)」のみを目的とする場合は自費になるのが一般的です。
【特定の先天性疾患による場合】
国の定める特定の先天性疾患(唇顎口蓋裂など)や顎変形症に起因する矯正治療の場合は、厚生労働省から指定された医療機関に限り、保険適用となる場合があります。
【要注意】すきっ歯を治療せず放置する3つのデメリット

すきっ歯は自力で治すことができず歯科医院での治療が必要ですが、費用や通院の負担などで躊躇っている方もいるでしょう。
しかし、すきっ歯を治療せずに放置すると以下のようなデメリットがあります。
① 虫歯や歯周病のリスク増大
歯と歯の間に隙間があると、食事の際に食べ物が挟まりやすくなります。それ自体がストレスとなっている方も多いでしょう。
さらに、隙間があることで唾液によって汚れを洗い流す「自浄作用(じじょうさよう)」が働きにくくなり、残った食べかすが歯垢(プラーク:細菌の塊)へと変化します。歯ブラシも届きにくいため、結果的に虫歯や歯周病の進行に繋がります。
② 発音に悪影響を及ぼし、心理的なストレスに繋がる
前歯の隙間から空気が漏れることで、特定の音が正しく発音できなくなることがあります。
特に「サ行」「タ行」「ラ行」や、英語の発音などが不明瞭(ふめいりょう)になりやすく、「会話中に何度も聞き返される」「人前で話すのが億劫になる」といったコミュニケーション上のストレス(心理的負担)に繋がるケースも少なくありません。
③ 噛み合わせの崩れから「全身の不調」を引き起こす
すきっ歯を放置すると、隣の歯が隙間に向かって倒れ込んできたりして、お口全体の噛み合わせ(咬合:こうごう)のバランスが崩れていきます。
特定の歯に過度な負担がかかって歯が割れる原因になるだけでなく、食べ物をしっかり噛み砕けないことによる胃腸への負担や、顎(あご)の関節がずれることによる慢性的な肩こり・頭痛を引き起こす要因にもなり得ます。
すきっ歯治療の歯科医院選びの3つの基準
すきっ歯の治療は、歯科医院で導入されている設備や、担当する歯科医師の技術・経験によって、仕上がりの美しさや長持ちする期間が大きく変わります。
歯の大きさや形状は一人ひとり違い、すきっ歯の症状(すき間の広さなど)で適応となる治療法も変わるため、患者様に合わせた治療を行う歯科医院を選ぶ事が重要です。
そこで、歯科医院選びの3つの基準をご紹介します。
ダイレクトボンディングは「精密歯科のための設備(マイクロスコープ)」と歯科医師の資格の有無を見る
「ダイレクトボンディング」は、歯をほぼ削ることなく、形や色を少しずつ調整しながら樹脂を盛っていく治療であるため、歯科医師の「手先の器用さ」や「色彩感覚」がダイレクトに反映される治療です。
肉眼では見えないようなミクロの隙間までぴったりと合わせ、自然な美しさを追求するためには、患部を数十倍に拡大できる「マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)」が欠かせません。
マイクロスコープを用いた治療実績が豊富なクリニックや、日本顕微鏡歯科学会の認定医が在籍する医院を選ぶのがおすすめです。
根本から治すなら「噛み合わせ(咬合)」の専門性が重要
ワイヤー矯正やマウスピース矯正などですきっ歯を根本から治す場合、見た目を整えるだけでなく「正しく噛めるか」が非常に重要になります。
噛み合わせのバランスを無視して隙間だけを埋めると、後から顎関節症になったり、特定の歯が割れたりする原因になります。
そのため、日本咬合(こうごう)学会に所属しているなど、噛み合わせに関する専門的な知見を持つ医師がいるかどうかも、重要なチェックポイントです。
治療後のメンテナンスや保証制度が充実しているか
すきっ歯は「治して終わり」ではありません。
ダイレクトボンディングやセラミックは経年劣化や欠けのリスクがあり、矯正治療には「後戻り」のリスクが伴います。
そのため、治療後の定期的なメンテナンス(クリーニングや噛み合わせのチェック)に力を入れているか、万が一被せ物が取れたり欠けたりした際の「保証制度」が明確に設けられているかを、事前にホームページやカウンセリングで確認しておきましょう。
※すきっ歯の治療の保証を受けるには、定期検診の受診など、各歯科医院で定められた条件があるため、合わせてチェックしてください。
池尻歯科医院のすきっ歯の治療|ダイレクトボンディングの流れ
すきっ歯治療の一例として、池尻歯科医院でのマイクロスコープを用いたダイレクトボンディング治療の流れを紹介します。
ステップ①カウンセリング・診査診断
まず、患者様のお悩みやご希望(期間、予算、仕上がり)を詳しく伺います。
その後、お口の中の状態を視診、レントゲン撮影などで正確に把握し、ダイレクトボンディングが最適な治療法か、他の治療法が良いかを診断します。
JR・福岡市地下鉄「姪浜駅」北口より徒歩8分
池尻歯科医院
- 診療時間
- 9:00~12:30 /14:00~18:30
- 休診日
- 日曜、祝日
- ご案内
- 土曜日は17:00までとなっております
ステップ②治療計画の説明
診断結果に基づき、具体的な治療法、メリット・デメリット、費用、治療期間をご説明します。患者様に十分にご納得いただいた上で、治療を開始します。
ご不明点やご不安なことがあればお聞かせください。
ステップ③色の選択(シェードテイキング)
治療する歯や隣の歯の色調を詳細に分析し、使用するレジンの色を数十種類の中から選びます。自然な仕上がりのために、1色ではなく複数の色を組み合わせて使用します。
ステップ④歯の表面処理(接着前処置)

マイクロスコープでお口の中を見ながら、歯の表面の汚れを徹底的に除去し、レジンが強力に接着するように歯の表面を処理します。
歯のすき間の状態によっては、形を整えるために歯の縁を最小限だけ整えることもありますが、歯の寿命を縮めないためにも基本は削らずに治療を進めます。
ステップ⑤レジンの充填(盛り付け)
マイクロスコープ下で、選定したレジンを一層一層丁寧に盛り付け、光を当てて固めていきます。歯の透明感や微細な形態を再現しながら、すき間を埋めていきます。
ステップ⑥形態修正・研磨
固まったレジンの形を整え、噛み合わせを調整します。
最後に、歯とレジンの境目が分からなくなるまで、表面を滑らかに磨き上げます。この研磨が、治療後の変色防止と耐久性に直結します。
ステップ⑦メインテナンス
治療完了後も、きれいな状態を長持ちさせるため、定期的な検診とクリーニングをお勧めしています。

なお、池尻歯科医院では、マイクロスコープを扱える歯科衛生士を担当制としており、治療だけでなく予防にも注力しているのがポイントです。
歯科医師と歯科衛生士が連携して、患者様とコミュニケーションを取りながらお口の健康を守るお手伝いをしていきます。
すきっ歯の治療でよくある質問と回答(Q&A)
ここでは、実際にすきっ歯の治療を検討されている方からの「よくある質問と回答」を掲載します。

Q. 治療中は痛いですか?
A.治療法によりますが、現在は痛みを抑えるための様々な配慮がなされています。
ダイレクトボンディングは基本的に歯を削らないため、痛みを感じることはほぼありません。ラミネートベニアやセラミッククラウンは歯を削る際に麻酔を使用するため、治療中の痛みは抑えられます。
一方、ワイヤー矯正やマウスピース矯正では、歯を動かすための力が加わるため、装置の調整後などに2〜3日程度の鈍い痛みや違和感が生じることが一般的です。
Q. 治療後に隙間が元に戻る(後戻り)ことはありますか?
A.矯正治療の場合は、治療後の「保定期間」が非常に重要です。
ワイヤー矯正やマウスピースで歯列矯正を行った場合、治療直後は歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きやすくなっています。
これを防ぐため、治療後一定期間はリテーナー(保定装置)を正しく装着し続ける必要があります。
なお、ダイレクトボンディングなどの修復治療では、歯そのものが移動する後戻りはありません。
ただし、経年劣化によって材料がすり減り、わずかに隙間が生じる可能性はあります。
Q. 大人のすきっ歯でも治せますか?年齢制限はありますか?
A. はい。大人のすきっ歯でも問題なく治療できます。年齢制限もありません。
ただし、加齢に伴って歯周病が進行している場合は注意が必要です。
先に歯周病の治療を行って歯茎と歯を支える骨(歯槽骨)の状態を安定させないと、矯正治療などで歯を動かす際に歯が抜けてしまうリスクがあるためです。
Q. ダイレクトボンディングで治した後、後戻りしませんか?
A. ダイレクトボンディングは、歯に材料を足して「形を変える」治療です。矯正治療のように「歯を動かす」わけではないため、「後戻り」という概念はありません。
ただし、すきっ歯の原因が「舌の癖」や「噛み合わせ」にある場合、その癖が改善されないと、治療した歯やその周りの歯に過度な力がかかり、レジンが破損したり、別の場所がすきっ歯になったりする可能性はゼロではありません。
Q. 子供のすきっ歯(乳歯)も、すぐに治療したほうがいいですか?
A. お子様の場合、成長過程で顎が広がり、乳歯がすきっ歯(発育空隙)になるのは、むしろ正常なことなのでご安心ください。
後に生えてくる大きな永久歯が並ぶためのスペースが確保されている証拠でもあります。
ただし、生え変わりの時期を過ぎても前歯(永久歯)のすき間が閉じない場合、上唇小帯の異常や過剰歯、舌の癖などが隠れている可能性があります。気になる場合は、一度ご相談ください。
Q. まずは相談や検査だけでもいいですか?
A.もちろんです。歯科医院ではすきっ歯の治療に限らず、虫歯や歯周病のチェック、歯石除去などのクリーニングも行っており、メインテナンス目的での来院はむしろ推奨されることです。
すきっ歯は、見た目が気になるだけではなく、発音や噛み合わせにも影響することがあり、何よりもご本人のコンプレックス(心の負担)になっていることが問題です。
しかし現在では、ダイレクトボンディングのように、症状によってはまったく歯を削らず、短期間で驚くほど自然に改善できる治療法も確立されています。
「自分の場合はどうだろう?」と一人で悩まず、お口のお困りごとは専門家である歯科医師にご相談ください。
【PR】取材協力・監修:池尻歯科医院のアクセス情報
JR・福岡市地下鉄「姪浜駅」北口から徒歩8分。2台分の駐車場を完備。
池尻歯科医院では、「天然歯の保存」を治療方針の中心に掲げ、必要最小限の切削で歯を守る治療を行っています。さらに、歯髄(神経)の保存にも最大限の配慮を行っています。
池尻歯科医院
院長紹介

池尻歯科医院
Ikejiri Dental Clinic
院長池尻 敬
医院情報
池尻歯科医院
〒819-0002
福岡県福岡市西区姪の浜6-2-2
(JR・福岡市地下鉄、「姪浜駅」北口から徒歩8分)

アクセス情報
〒819-0002 福岡県福岡市西区姪の浜6-2-2
交通案内
電車でお越しの方
- JR・福岡市地下鉄「姪浜駅」北口から徒歩8分
車でお越しの方
- 2台分の駐車スペースがございます
予約方法
| 営業時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 09:00~12:30 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
| 14:00~18:30 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | × |
【休診日】
休診:日曜・祝日
△…土曜日は17:00までとなっております。
「池尻歯科医院」
- 診療時間
- 9:00~12:30 /14:00~18:30
- 休診日
- 日曜、祝日
- ご案内
- 土曜日は17:00までとなっております
