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目次
-歯石が発生してしまう原因とは
-歯石を放置すると何が起きるのか
-歯石取りは歯科医院に任せたほうが安全な理由
-歯石取りの通院頻度はどれくらいがよいのか
-正しい歯磨きで歯石をつけない予防を
-まとめ
歯石が発生してしまう原因とは
歯周病や虫歯の原因になってしまう「歯石」ですが、これは歯の周りに溜まったプラーク(歯垢)に唾液中のミネラルが沈着して石のように固まったものです。
プラークは歯ブラシで簡単に落とすことができますが、硬くなった歯石はご自身の歯磨きで落とすことができないため、定期的に歯科医院で歯石除去のクリーニングをしてもらう必要があります。
少なからず歯石は溜まってしまうものですが、歯磨きを怠ることでプラークが多く溜まっていると歯石も多くできるようになります。
プラークは4~8時間すると少しずつ石灰化が始まり、2~3日ほどで歯石へと変わっていきます。
毎日の歯ブラシを怠っていたり、磨き残しが多いと歯石がどんどん溜まってしまいますので、ご自身での歯磨きが一番重要になります。
歯石を放置すると何が起きるのか
歯石を放置してしまうと、さまざまな悪影響が出てきます。
①歯肉炎・歯周病の原因になる
歯石は凸凹とした形で表面がザラザラしているため、そこにプラークが溜まりやすくなります。
そうするとお口の中に溜まるプラークの量が多くなり、細菌が出す毒素で歯肉炎を引き起こし、進行すると歯周病を引き起こしていきます。
症状としては、歯茎の腫れや出血、痛みを感じることもあります。
②口臭がキツくなる
歯石があると、歯周ポケット(歯と歯茎の間の隙間)がふさがり酸素が届かなくなります。
すると、酸素を嫌う嫌気性の菌が増え始めます。
嫌気性の菌は悪臭を放つという特徴があるため、口臭がキツくなっていきます。
③虫歯になりやすくなる
歯石の周りに溜まったプラークには、虫歯菌も多く存在します。
繁殖した虫歯菌が酸を出すことで歯が溶け虫歯が進行していきます。
④歯が黄ばんだように見える
歯茎の上にできる歯石は黄色っぽい色をしています。
そのため、歯石が多くなってくると全体的に歯が黄ばんだように見えてきてしまい、不衛生な印象を与えてしまいます。
歯石取りは歯科医院に任せたほうが安全な理由
プラークであれば歯ブラシで除去することができますが、一度歯石になってしまうとご自身のブラッシングでは除去することができません。
そのため、歯科医院で専用の器具を使って除去する必要があります。
歯科医院では、スケーラーといった専用の器具を使い手動または超音波の力を使って硬い歯石を砕きながら除去していきます。
特に歯石がつきやすい前歯の裏側など、ご自身の目では見えない部分を徹底的にクリーニングしていきます。
全体的に歯石を取った後は、ブラシのついた機械を使って歯の表面をツルツルに磨き上げ、プラークや歯石がつきにくくなるように仕上げていきます。
クリーニング自体は1時間もかからずに終わります。
定期的にクリーニングをしてもらうことで、見えない汚れも落としてもらうことができ虫歯や歯周病予防に繋がりますので、ぜひ歯石取りは歯科医院でしてもらいましょう。
歯石取りの通院頻度はどれくらいがよいのか
歯石取りの頻度は、一般的に3ヶ月〜6ヶ月に1回の頻度で行うのがおすすめです。
歯科医院では、3ヶ月に1回の定期検診をすすめられるところが多いでしょう。
歯石のつき具合、歯周病がある方は歯周病の状態によって頻度は異なってきます。
歯石がつきやすい人は、もっと短い感覚でクリーニングをすすめられることもあります。
頻度に関してはご自身の無理のない程度で結構ですが、できるだけ歯科医院に勧められた頻度でクリーニングを受けるようにしましょう。
どんなに毎日綺麗に歯を磨いていても、汚れは溜まってしまうものです。
歯科医院で細かいところまでクリーニングをしてもらうとさっぱりとしますし、お口のケアのモチベーションも上がっていきます。
正しい歯磨きで歯石をつけない予防を
歯石を作らないためには、プラーク(歯垢)の段階で綺麗に歯磨きで落とすことが重要です。
そのためには、丁寧で正しい歯磨きを行う必要があります。
普段歯を磨いている時は、全体をまんべんなく磨けているでしょうか?
特に奥歯の裏側や下の前歯の裏側はブラシが当てにくく、汚れが残りやすくなり歯石がつきやすいです。
また、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやフロス、タフトブラシなど清掃補助具なども併用してみましょう。
歯と歯の間などは通常の歯ブラシでは綺麗にすることができませんので、フロスを使うことでさらにプラークを除去することができます。
歯磨きが苦手だなと感じる方は、歯科医院でのクリーニングの際に、歯科衛生士や歯科医師に相談してみてください。
患者さんの歯並びに合ったブラッシング指導をしてくれるので、正しい歯磨きの仕方を知ることができますよ。
歯石取りに一番効果的なのは、ご自身による歯磨きです!
早いうちから正しい歯磨きを習得しましょう。
まとめ
今回は歯石取りとその頻度についてお話しました。
歯石は、プラーク(歯垢)に唾液のミネラル成分がくっつき石のように固まったものです。
歯石の表面はザラザラしているため、さらに汚れがつきやすくなり、歯周病や虫歯の原因になってしまいます。
歯石は一度できるとご自身の歯磨きでは落とすことができません。
また、どんなに毎日綺麗に歯を磨いていても、多少なりとも歯石はできてしまうものです。
そのため、3ヶ月に1回は歯科医院で歯石除去のクリーニングを受けるようにしましょう。
専用の機械を使って、ご自身では届かないような細かいところまでクリーニングしてもらえます。
また、歯石がつかないようにするにはご自身の歯磨きが重要になりますので、正しい歯磨き方法も教えてもらいましょう。
美容院と同じ感覚で歯科医院にも通ってみてください。
この記事の執筆監修者
阿部 顕 先生
■経歴
日本歯科大学 生命歯学部 卒業
日本歯科大学 研修医
埼玉県の開業医にて勤務
■所属学会