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重曹と言えば何をイメージしますか?
お掃除などに使われているものを、イメージする方も多いのではないでしょうか。
ここ最近、重曹を歯磨きに使うと歯に良い、そして白くなる、と言う話が出てきています。
これは本当に良いのでしょうか?
お掃除という繋がりはありますが、重曹を歯に使ったり身体に取り入れたりしても大丈夫なのか、心配にもなりますよね。
今回は、重曹での歯みがきについて解説していきます。
目次
-重曹とはどんなもの?
-歯磨きに使うリスク
-ナトリウムの過剰摂取になる可能性も
-重曹でのうがいなら大丈夫?
-うがいでも注意が必要
重曹とはどんなもの?
重曹とはどんなもので、何に使われているのか、ご存知ですか?
正式名称は「炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)」と言います。
弱アルカリ性で、掃除だけではなく、医療現場や食事の際に使われていることもあります。
食品添加物に使われていることもあるため、身体に大きく影響を及ぼすことはほとんどありません。
また、環境にも安心なので、そのまま流してしまうことがあっても大丈夫です。
そんな重曹ですが、容量と用法には注意が必要なため、もし歯に使用したいという場合には、注意が必要です。
歯磨きに使うリスク
まずは歯磨きに使用する際のリスクから説明します。
・歯のエナメル質が削れる
重曹は研磨剤としての働きがあります。
そのため、歯の表面のエナメル質を削りすぎてしまい、歯が薄くなってしまうことがあります。
そうすると歯の感覚が鋭敏になったり、歯が脆くなる可能性があります。
・知覚過敏になる
歯の表面が削られることによって、知覚過敏を引き起こすことがあります。
また、重曹の粒子が歯の表面についたままになることで、歯の表面が荒れてしまい、歯の感覚が敏感になる可能性もあります。
・歯の色が変色する
重曹は研磨剤としての働きがあるため、歯の表面についた汚れを落とすことができます。
そのことから、ホワイトニング効果があると言われているのです。
しかし、適切な量を使用しない場合、歯の表面を削りすぎてしまい、逆に歯の色が変色する可能性があります。
・歯のミネラルを溶かす
重曹はアルカリ性であり、過剰に使用されると、歯のミネラルを溶かすことになりかねません。
そのような場合、歯の表面に虫歯が発生する可能性が高まります。
・口臭を悪化させる
重曹を過剰に使用すると、口臭を悪化させてしまう可能性があります。
これは、口内のバランスを乱し、細菌の繁殖を促進することに繋がるためです。
ナトリウムの過剰摂取になる可能性も
重曹は炭酸水素ナトリウムという名前の通り、ナトリウムを含んでいます。
一般的に、100グラムあたり約27,000ミリグラムのナトリウムが含まれています。
一方、成人の1日の推奨ナトリウム摂取量は2,000~2,400ミリグラムとされています。
重曹を口に入れた場合、口の中に塩味が感じられることがあります。
これは、重曹が口腔内の水分と反応して、ナトリウムイオンを放出するためです。
ナトリウムは、体内の水分バランスを調整するために必要ですが、ナトリウムの過剰摂取は、高血圧、心臓病、脳卒中、腎臓病、骨粗鬆症、消化器疾患などの健康問題を引き起こす可能性があります。
特に、高血圧を引き起こすことが知られています。
歯磨きに使用する場合は、必要以上に使用せず、歯ブラシに適量を付け、軽く磨くようにしましょう。
重曹でのうがいなら大丈夫?
重曹を使用した歯みがきは、色々危険を伴うことが分かってきました。
それでは、うがいではどうでしょう。
重曹は弱アルカリ性であるため、口の中の酸性を中和して、口臭の改善につながるとされています。
また、口の中の細菌を減らす効果もあるため、歯周病や虫歯の予防にも役立つとされています。
そのため、重曹でうがいをすることで、口の中の清潔さを保つことができるというわけです。
重曹でのうがいの方法としては、重曹小さじ1杯を、お湯約100mlに溶かしたうがい液を口に含み、30秒~1分ほど口の中に含み、その後に吐き出すという方法が一般的です。
1日に1回程度、歯磨き後などに行うと良いとされています。
うがいでも注意が必要
ただし、重曹でのうがいにも注意しなければならない点があります。
重曹を使いすぎると、口の中の環境がアルカリ性に傾いてしまい、口内環境が崩れる可能性があることです。
その結果、口の中のバランスが崩れ、口臭や歯石の発生を促すことになるかもしれません。
重曹は粘膜に刺激を与えるため、過剰な使用は口内炎などの炎症や、痛みを引き起こす原因になる可能性があるので注意が必要です。
また、歯のホワイトニング効果を期待して使用したい場合も、頻繁に使用することは避けるべきです。
重曹は歯の表面をこすることで汚れを落とすため、過剰に使用すると歯のエナメル質を傷つける恐れがあります。
その結果、ホワイトニング効果どころか着色してしまう恐れがあります。
さらに、口の中に傷や潰瘍がある場合も、うがいは控えるべきです。
重曹は刺激が強いため、傷口に対して刺激を与えてしまい、痛みや炎症を悪化させる可能性があるためです。
重曹でのうがいは、適切な使用方法を守れば良い手段となりますが、過剰な使用や使用量を間違うと逆効果になる恐れがあるため、注意しましょう。
どうしても重曹を使ってみたいという場合は、事前に歯科医師の指導を受けてから使用することをおすすめいたします。