
せっかく治療をして被せてもらった銀歯。
しかし、何らかの理由で取れてしまい、そのまま放置しているなんてことはありませんか?
歯の銀歯が外れてしまうのには理由があり、放置してしまうと噛み合わせが崩れたり、土台の歯がボロボロになってしまうなど状態がさらに悪化してしまう原因になります。
今回は、銀歯が取れてしまう理由や放置してしまった場合の悪影響、そして取れてしまった時の対処法についてお話ししていきます。
なぜ銀歯が取れてしまうのか
銀歯が取れてしまう理由はいくつか考えられます。
- 銀歯自体が劣化している場合
- 銀歯をくっつけている接着剤が劣化している場合
- 銀歯の中で虫歯が進行している場合
- 銀歯を作った際の歯の削り方に問題がある場合
- 強い衝撃が加わった場合
一つひとつ詳しく説明していきますね。
銀歯自体が劣化している場合
銀歯や樹脂(レジン)などの保険の被せものは、経年劣化を起こしていきます。
そのため、歯の形に合わなくなり、何かの弾みで取れてしまうことがあるのです。
銀歯の寿命は平均して5年~7年だと言われています。
もし、長い間経過している銀歯があれば、一度歯科医院で状態を確認してもらいましょう。
銀歯をくっつけている接着剤が劣化している場合
銀歯を装着する際は、歯科専用の接着剤を使用してくっつけます。
しかし、この接着剤も経年劣化のために、ボロボロになり銀歯が外れてしまうことがあります。
銀歯と土台の歯に問題がなければ、新しい接着剤で再び装着することが可能です。
銀歯の中で虫歯が進行している場合
歯の治療をして銀歯をしても、被せものの隙間から菌が入りこみ銀歯の中で虫歯が進行してしまうことがあります。
そうすると、中の土台の歯がボロボロになってしまい銀歯と合わなくなって外れてしまうのです。
この場合は、再び土台の歯の治療から始めないといけません。
虫歯が歯根の方まで達している場合は、保存できずに抜歯になることもあります。
銀歯を作った際の歯の削り方に問題がある場合
銀歯を作る際には、土台の歯と銀歯がうまく合うように形を考えながら削る必要があります。
削り方に問題があると、装着しても取れやすくなってしまいます。
もし、銀歯にも歯にも問題がないのに、何度も取れてしまう場合は削り方に問題があるかもしれません。
強い衝撃が加わった場合
銀歯や接着剤が劣化している場合と組み合わせて起こることですが、何らかの強い衝撃が加わると銀歯が取れやすくなります。
転んだ、ぶつけただけではなく歯ぎしりや食いしばりなども銀歯が取れる原因になりますので、気になる方は歯科医院でマウスピースを作製することをおすすめします。
取れた銀歯を放置したままにするのは危険
痛みがないからと取れてしまった銀歯を放置してしまうと、さまざまな悪影響が出てきます。
- 噛み合わせが崩れる
- 虫歯が進行する
- 歯が割れやすくなる
噛み合わせが崩れる
銀歯が取れてしまうと他の歯と高さが合わなくなり、噛み合わせが崩れてしまう原因になります。
また、銀歯が取れた反対側の歯で無意識に噛むようになるために反対側の歯に負担がかかってしまいます。
歯だけでなく、顎にも負担がかかってしまいますので、早めに治療をしてもらいましょう。
虫歯が進行する
銀歯の中で虫歯ができてしまっていた場合、放置してしまうとそのまま虫歯が歯の根っこ(歯根)部分まで進行してしまいます。
歯根まで虫歯が及んでしまうと歯を保存することが不可能になり、抜歯をするしかありません。
最悪の状態にならないためにも早めに治療をしましょう。
歯が割れやすくなる
銀歯が取れてしまうと、土台となっている部分が露出してしまいます。
土台部分はエナメル質に覆われていないため脆く、噛んだ衝撃などで割れてしまうことがあります。
歯根部分まで割れてしまうと、抜歯が必要になってしまいます。
銀歯が取れたらすぐ歯医者へ
銀歯が取れてしまったら、できるだけその日のうちに歯医者に行くようにしましょう。
当日に行っても治療はできないのでは?と思いますが、本格的な治療は無理でも応急処置をしてくれます。
3日以上経ってしまうと、取れた銀歯のスペースに隣の歯が動いてきてしまい、元の銀歯が戻せなくなるといったトラブルも出てきます。
出張先や旅先で銀歯が取れてしまった、通院していた歯医者にすぐいけないという場合でも、応急処置であればどの歯医者でも対応してくれるはずです。
被せものが取れた場合は、早く対処すればするほど最低限の処置ですみます。
手遅れにならないためにも放置せず、早めに歯科医院へいきましょう。
銀歯が取れてしまった時の対処法
銀歯が取れてしまった時にして欲しい対処法をご紹介していきます。
・銀歯を無くさないよう保存ケースに入れる
銀歯が取れてしまった場合、元の状態に戻せる可能性もありますのでよく洗い、保存ケースに入れて保管しましょう。
そのまま歯科医院に持っていってください。
・食事に気をつける
銀歯が取れてしまった部分で硬いものを食べないように注意しましょう。
土台が露出している部分は脆く、割れやすいです。
また、神経が残っている歯の場合は、熱いものや冷たいものでしみるので気をつけましょう。
・口の中を清潔に保つ
土台の歯が虫歯にならないように、丁寧な歯磨きを心がけ、お口の中を清潔に保ちましょう。
銀歯が取れてしまった部分は特に汚れが溜まりやすくなりますので、柔らかめの歯ブラシで優しく磨くようにしてください。
細かいところはタフトブラシや歯間ブラシを使うのがおすすめです。
まとめ
今回は銀歯が取れた場合についてお話ししました。
銀歯が取れてしまう理由にはいくつかあり、銀歯や接着剤の劣化や、銀歯の中で虫歯が進行してしまっているなどさまざまです。
銀歯が取れたまま放置してしまうと、土台の歯がボロボロになり最悪の場合は抜歯ということもありますので、早めに歯科医院へ行きましょう。
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