虫歯治療にかかる時間(期間・回数)とその理由を解説

「虫歯治療の時間はどのくらいかかるの?」「いつまで通院が必要なの?」といった疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

実は虫歯治療にかかる時間は、虫歯の進行度によって大きく異なります。

初期の段階なら30分程度で済むこともありますが、進行した虫歯では複数回の通院が必要になることも。

本記事では、虫歯の進行度別に必要な治療時間や通院回数について詳しくご説明します。

治療計画の目安としてぜひお役立てください。

目次

虫歯治療にかかる時間は進行度合いによって変わる

虫歯は進行度に応じて5段階に分けられ、症状が進行しているほど治療にかかる時間(治療期間・通院回数)が増えます。

以下の画像は、虫歯の進行度を表したイラストです。

こうした表記は、歯科検診で見たり聞いたりしたことがある方もいるのではないでしょうか?

虫歯の進行度は、「C1(シーワン)」のように、虫歯を意味する「Caries」の頭文字である「C」と、数字の1~4を組み合わせて表記します。

数字が大きいほど症状が進行しており、虫歯治療に時間がかかります。

なお、初期虫歯のみ、数字の0(ゼロ)ではなく、観察を意味する「Observation」と組み合わせて「CO(シーオー)」と呼ばれています。

それでは、進行度別に虫歯治療にかかる時間をお伝えしていきます。

CO・初期虫歯の治療にかかる時間

CO初期虫歯は、歯の表面に小さな白い濁り(白斑)が見られる状態です。

この段階ではまだ歯に穴は開いておらず、痛みやしみるなどの自覚症状はほとんどありません。

適切なケアがされれば、唾液やフッ素の作用により自然修復(再石灰化)する可能性があるのが特徴です。

例えば、学校の歯科健診で「CO」と診断されても、すぐに歯を削る必要はありません。

家庭での丁寧な歯みがきや、歯科医院でのフッ素塗布を徹底することで改善するケースも多くあります。

早期発見と適切な対応が重要となります。

CO・初期虫歯:一回の治療時間の目安

CO初期虫歯の一回の治療時間は、およそ10分〜30分程度です。

治療内容としては「クリーニング(歯の清掃)」と「フッ素塗布」だけで済むことが多いため、比較的短時間で終わります。

実際の治療では、歯科医院で専用のブラシや器具を使って歯面をきれいにした後、フッ素を塗るだけの簡単な処置となります。

歯を削る治療ではないため、麻酔も必要ありません。

予防接種を受けるくらいの短時間で終わるとイメージしていただくとわかりやすいでしょう。

CO・初期虫歯:完治までの期間の目安

CO初期虫歯の完治までは、数ヶ月単位で経過観察することが一般的です。

基本的に1回の処置で終了ではなく、3ヶ月~6ヶ月に1回の定期検診で再チェックを行います。

この間、日常のセルフケア(正しいブラッシング、フッ素入り歯みがき粉の使用)を継続することが前提となります。

例えば、4月にCOが見つかった場合、すぐに「削る治療」はせず、7月の定期検診で状態を再確認します。

進行が見られなければさらに3ヶ月後にチェックし、それでも問題なければ完了となります。

しかし、状態が悪化してC1(小さな穴が空いた虫歯)になった場合は、削る治療が必要になることもあります。

C1・エナメル質が溶けている軽度の虫歯治療にかかる時間

C1軽度の虫歯は、歯の一番外側にある「エナメル質」のみに虫歯が進行している状態を指します。

この段階では、エナメル質の下にある象牙質(神経に近い部分)までは虫歯が達していません。

症状としては、ほとんど自覚症状がないことが特徴です。

一部の方は冷たいものが少ししみることがありますが、強い痛みを感じることはほとんどありません。

この段階で発見・治療することが非常に重要で、エナメル質内にとどまっている間に治療すれば、小さい治療範囲で済みます。

早期発見・早期治療が、歯の寿命を大きく延ばすことにつながります。

例えば、「なんとなく冷たい水がしみる」「検診で初めて虫歯を指摘された」といったケースがC1に該当します。

自分では気づかないことも多いため、定期的な検診が重要となります。

C1・エナメル質が溶けている軽度の虫歯:一回の治療時間の目安

C1軽度の虫歯の治療時間は、約20分~40分程度です。

治療の流れとしては、まず虫歯部分を削り取ります(この段階では浅く小さな範囲の削除で済みます)。

次に詰め物(レジンなどの樹脂素材)を詰めて固め、最後に噛み合わせをチェックして終了となります。

C1・エナメル質が溶けている軽度の虫歯:完治までの期間の目安

C1軽度の虫歯の治療は、基本的に1回の通院で完了します。

特別な問題がなければ再通院の必要はありませんが、詰めたレジンの経過観察のため、半年~1年後の定期検診が推奨されます。

例えば、虫歯治療当日に「今日で治療は終了です」と告げられ、次は半年後の定期検診へという流れが一般的です。

治療後は特に痛みも違和感もなく、普段通りの生活に戻れることがほとんどです。

ただし注意点として、治療後すぐに固いもの(ナッツ、氷など)を噛むとレジンが欠けることがあるため、治療当日は少し注意が必要です。

このような簡単な注意点を守ることで、良好な治療結果を維持することができます。

C2・象牙質まで達している中度の虫歯治療にかかる時間

C2中度の虫歯とは、虫歯がエナメル質を超えて、象牙質(エナメル質の内側の層)にまで到達している状態です。

象牙質はエナメル質よりも柔らかい組織のため、この段階になると虫歯の進行が早くなる特徴があります。

放置すると虫歯はさらに深く進行し、神経(歯髄)に到達してC3(神経まで達する虫歯)へと悪化してしまいます。

症状としては、冷たいものや甘いものがしみるようになります。

まだ強い痛みは出ないことが多いですが、しみる感覚が徐々に強まることがあります。

また、穴が空いた部分に食べ物が引っかかるようになるケースもあります。

例えば、アイスクリームを食べたときにズキンとする鋭い痛みを感じた患者が歯科医院を受診したところ、奥歯に小さな黒い穴(C2)が発見されたというケースが典型的です。

このようなしみる感覚を感じ始めたら、早めに歯科医院を受診することが大切です。

C2・象牙質まで達している中度の虫歯:一回の治療時間の目安

C2象牙質まで及んだ中度の虫歯の一回の治療にかかる時間は、30分~60分程度です。

治療の工程としては、まず必要に応じて麻酔を行います(痛みを防ぐため)。

次に虫歯部分を完全に削り取り、虫歯の深さや大きさによっては削った穴の型取りを行うこともあります。

その後、詰め物(レジン充填または仮詰め)を施すか、型取り後に後日詰め物を装着する流れとなります。

治療のパターンは虫歯の程度によって異なります。

浅いC2であればその場でレジン充填して1回で完了することが多いですが、深めのC2では型取りが必要なため、2回通院(型取り→装着)となることもあります。

例えば、甘いジュースを飲んだときにズキッとしたため受診した患者の場合、小さなC2虫歯と診断され、麻酔をして削った後、白いレジンを詰める処置を実施し、治療は40分で完了しました。

より深い虫歯の場合は、その日に型を取って、1週間後に「インレー(小さな詰め物)」を装着するという流れになることがあります。

C2・象牙質まで達している中度の虫歯:完治までの期間の目安

C2中度の虫歯の完治までにかかる通院回数は、浅いC2の場合は1回で完了することが多いですが、深めのC2の場合は2回通院(型取りと装着)が必要になります

期間としては、即日治療終了のパターンならその日中に完治します。

型取りが必要な場合は、型取り後1週間~10日後に再来院して詰め物を装着して完了となるのが一般的です。

注意点として、治療と治療の間(型取りと装着の間)は仮封材(仮詰め)で保護されていますが、仮詰めは弱いため、「ガムやキャラメルを噛まない」などの注意が歯科医師から指導されることがあります。

この期間中は特に歯に負担をかけないよう注意することが大切です。

C3・神経まで達している重度の虫歯治療にかかる時間

C3の虫歯とは、虫歯が歯の内部にある神経(歯髄)にまで到達している重度の状態です。

この段階では神経が炎症を起こし、歯の内部で激しい痛みを引き起こすことがあります。

神経が死んでしまった場合は、一時的に痛みが軽減することもありますが、その後膿がたまって腫れたり、激しい痛みが再発するリスクが高くなります。

症状としては、何もしなくてもズキズキと痛む「自発痛」が特徴的です。

また、熱いものや冷たいものに対する強い痛みや、噛んだときの違和感や強い痛みがあります。

症状が進むと顔が腫れるケースもあります。

C3・神経まで達している重度の虫歯:一回の治療時間の目安

C3神経まで達している虫歯の一回の治療時間は、1回あたり60分〜90分程度(根管治療1回分)かかります。

初回の治療の流れとしては、まず痛みを抑えるために麻酔をかけ、虫歯に侵された部分を削って神経(歯髄)を除去します。

その後、歯の内部(根管)を洗浄・消毒し、最後に薬を仮詰めして密封します。

根管内は非常に細かい構造のため、作業に時間がかかるという特徴があります。

また、1回で根管内を完全に清掃できない場合は、複数回に分けて洗浄・消毒を行う必要があります。

C3・神経まで達している重度の虫歯:完治までの期間の目安

C3神経まで達している虫歯の完治までの通院回数は、根管治療だけで3〜5回程度必要です。

さらに、その後の土台(コア)作成と被せ物(クラウン)装着でさらに2回程度の通院が必要となります。

期間としては、通常1ヶ月〜2ヶ月程度かかることが一般的です。

治療のスケジュール例としては、まず初回で神経除去、根管洗浄、仮封を行います。

2回目以降は根管の洗浄・消毒を1週間おきに行い、その後根管充填(最終の薬剤充填)、土台作成(型取り→装着)、被せ物作製・装着という流れになります。

注意点として、途中で根管内に膿がたまったり、痛みが再発した場合は、さらに治療期間が延びる可能性があります。

特に治療途中の仮封期間中は、ガムや硬いものを控えるよう指導されることが一般的です。

このような注意事項を守ることで、治療をスムーズに進めることができます。

C4・歯の根にまで達している最重度の虫歯治療にかかる時間

C4歯の根にまで達している虫歯とは、虫歯が歯冠(歯の上部)をほぼ破壊し、歯の根(歯根)部分にまで進行している状態です。

この段階では、歯の頭部分(クラウン部)が崩れ落ち、歯茎に近い部分だけが残っているという特徴があります。

多くの場合、神経は既に死んでいるため、痛みがないこともありますが、歯の根の周囲に膿がたまり、歯茎が腫れたり膿が出ることがあります。

症状としては、強い痛みは減る傾向にありますが、歯ぐきの腫れや違和感が続くことが多いです。

また、歯がグラグラする、歯肉から膿が出る、噛むと圧迫感や痛みがある、口臭が強くなるといった症状が現れます。

C4・ 歯の根にまで達している最重度の虫歯:一回の治療時間の目安

C4歯の根にまで達している虫歯の一回の治療時間は、抜歯のみの場合で30分〜60分程度です。

治療工程としては、まず局所麻酔をしっかり効かせます。

次に歯根を丁寧に抜去しますが、歯がもろい状態のため分割抜歯になることもあります。

必要に応じて、膿の排出処置や歯槽骨の整形を行い、抜歯後は止血・縫合(必要な場合)を行います。

注意点として、歯が根だけ残っている状態は抜くのに手間がかかることが多く、難易度によっては抜歯専門の口腔外科への紹介が行われることもあります。

C4歯の根にまで達している虫歯の完治までの期間は、抜歯後の傷が治癒するまで1〜2ヶ月程度かかります。

治療パターンによっても期間は異なります。

C4・歯の根にまで達している最重度の虫歯:完治までの期間の目安

単純抜歯の場合は、抜歯当日で基本治療は終了し、約1週間後に消毒や抜糸(縫った場合)を行います。

完全治癒までは約1ヶ月かかります。

一方、抜歯後に補綴(義歯やインプラント)を希望する場合は、傷の治癒を待った後、さらに補綴治療に入ります。

義歯(部分入れ歯)は約1〜2ヶ月後に作成が可能ですが、インプラント治療の場合は抜歯後3〜6ヶ月の待機が必要となります(骨の回復を待つため)。

注意点として、抜歯後は腫れや痛みが数日続くことがあり、傷口の管理(口腔内の清潔保持)が非常に重要です。

重度~最重度の虫歯は抜歯か根管治療かで治療時間が変わる

虫歯が歯の神経や歯の根まで進行したC3・C4の歯の場合、抜歯を避けるために根管治療が行われることがあります。

根管とは、歯の神経や血管(歯髄)が入っている歯の内部の根っこのことです。

根管治療は、壊死した歯の神経や血管を除去し、汚染物質を洗浄した上で根管内に薬剤を詰める治療です。

歯を残すために根管治療を行う場合、抜歯のみで終了する場合と比較して時間がかかります。

しかし、失うと二度と戻らない歯の温存のためには、時間をかけても根管治療を行う価値があると言えるでしょう。

重度の虫歯でも抜歯を避けたい方は、肉眼より精密な歯科治療を可能とし、根管治療の成功率を高めるマイクロスコープを導入した歯科医院での治療がおすすめです。

虫歯治療の時間を短くする方法

虫歯治療の時間を短くする方法をご紹介します。

定期的な検診を受ける

定期的な検診を受けることは、虫歯治療の時間を短縮するために一つ有効な方法です。

虫歯は初期段階(CO・C1)で発見できれば削る量も最小限で済み、治療時間も短くなります。

このような早期発見ができれば、1回10〜30分程度の短い処置で済むことが多いのです。

検診の理想的な頻度は3ヶ月〜6ヶ月に1回です。

重要なのは、症状が現れてからではなく、無症状のうちに発見・対処することです。

自宅でのケアを怠らない

自宅での適切なケアを続けることも、治療時間の短縮に大きく貢献します。

適切なブラッシング、フロス、フッ素の使用を怠ると、虫歯が急速に進行しやすくなります。

進行した虫歯(C2、C3)になると、治療時間は数倍に増え、通院回数も増加してしまいます。

毎日のケアで初期虫歯を再石灰化させ、削らずに済ませることも可能です。

具体的な自宅ケアとしては、1日2〜3回の丁寧な歯みがき(特に寝る前は必須)、フロスや歯間ブラシの併用による歯と歯の間の清掃、フッ素入り歯みがき粉の使用(できれば高濃度フッ素配合製品)が挙げられます。

治療計画をしっかり立てる

虫歯治療の時間を短縮するためには、治療計画をしっかり立てることも重要です。

虫歯が複数本ある場合、「まとめて治療」するか「段階的に治療」するかを決めることで、通院回数や1回あたりの治療時間を最適化できます。

また、優先順位をつけることで、無駄な来院や治療のやり直しを減らすことができます。

治療計画には、どの歯から治療するか(痛みがある歯を最優先)、1回の治療でどこまで進めるか(治療範囲の設定)、麻酔や型取りが必要な場合の段取りなどを含めるべきです。

例えば、虫歯が4本見つかった患者の場合、歯科医師と相談して「奥歯2本は同日に治療、残り2本は次回」と治療計画を決めました。

これにより通院回数を4回から2回に短縮でき、毎回の治療時間も無理なく60分以内に収めることができました。

虫歯治療に時間がかかる理由

虫歯治療に時間がかかる理由をご説明します。

虫歯の進行状況によって治療内容が変わるため

虫歯の進行状況によって治療内容は大きく異なるため、治療にかかる時間も変わってきます。

虫歯は進行段階(CO、C1、C2、C3、C4)によって必要な処置が違い、進行するほど治療の工程が増え、1回あたりの治療時間も長くなり、通院回数も増加します。

段階別に見ると、CO・C1の初期虫歯ではレジン充填だけで済み30分以内で終わることが多いですが、C2になると場合によって型取りが必要となり2回の通院が必要になります。

さらに進行してC3になると神経を取る根管治療が必要となり4~6回の通院が必要です。

最も進行したC4では抜歯と補綴治療が必要となり、治療完了まで数ヶ月かかることもあります。

一度の通院でまとめてできる治療が少ないため

一度の通院でまとめて行える治療には限りがあるため、複数回の通院が必要になります。

口を開けていられる時間や麻酔の効果、患者の身体的負担や安全面を考慮すると、1回の治療にかけられる時間には限界があります。

特に複数の歯に治療が必要な場合でも、無理にまとめて治療すると患者への負担が大きくなるため、数本ずつ段階的に進めることが一般的です。

治療の制限として、1回の治療は通常30分〜1時間程度が限界とされています。

例えば5本の虫歯があった場合、最低でも2~3回に分けて治療することが多いです。

歯全体のバランスを考えながら治療する必要があるため

虫歯治療では、単に虫歯を治すだけでなく、咬み合わせ(咬合)や歯並びのバランス全体を考慮しながら治療を進める必要があります。

不自然な高さの詰め物や被せ物をすると、顎関節症や他の歯への負担につながる恐れがあるため、慎重な調整作業が欠かせません。

バランスを考慮する具体的な場面としては、被せ物(クラウン)装着時の噛み合わせチェックや、左右均等な咬合圧(噛む力のバランス)を確保するための調整があります。

高さが合わなければ再度削り直して調整することも必要です。

保険適用の制約があるため

日本の保険診療には、一度にできる治療の範囲が決められているため、虫歯治療に時間がかかることがあります。

保険ルール上、「一日にできる治療量」が限られており、たとえば同時に何本もまとめて詰めることができないケースがあります。

特に根管治療(神経の治療)や大きな詰め物・被せ物は、段階を踏んで進める必要があると保険で規定されています。

具体的には、「レジン充填」(小さな詰め物)は保険上、1回で複数歯対応も可能な場合がありますが、「インレー」(型取りして作る詰め物)や「クラウン」(被せ物)は、型取りと装着を別日で行う決まりになっています。

計画的な治療が必要であるため

虫歯が複数本ある、または他に歯周病・噛み合わせ異常などがある場合は、全体を見渡した計画的な治療が必要なため、時間がかかります。

「目先の虫歯だけ治せばいい」わけではなく、今後の健康や治療後のトラブル防止まで見据えて順序立てて進めることが大切です。

急いで無理に治療すると、結果的に再発や別のトラブルを招くリスクが高まります。

具体的な治療計画の例としては、まず虫歯の痛みや腫れがある部分を優先して治療し、次に歯周病があるなら歯石除去や歯茎のケアを先行します。

そして最後に、被せ物・義歯・インプラントなどの補綴治療へ移行するという流れになります。

まとめ

虫歯の進行度によって治療内容や所要時間は大きく変わります。

CO(初期虫歯)は10〜30分のクリーニングとフッ素塗布のみで、3〜6ヶ月の経過観察が基本となります。

C1(エナメル質虫歯)は20〜40分の治療で1回の通院で完了。

C2(象牙質虫歯)は30〜60分の治療で、深さにより1〜2回の通院が必要です。

C3(神経まで達した虫歯)になると60〜90分の治療が3〜5回、さらに補綴処置で2回追加され、合計1〜2ヶ月を要します。

C4(歯根まで達した虫歯)は抜歯後、補綴方法によって数ヶ月かかります。

治療期間を短縮するには定期検診による早期発見と日々の丁寧なセルフケアが重要です。

一方で、治療が長期化する理由には、保険診療の制約、進行状況による複雑性、1回の治療時間の限界、咬合バランスの調整などがあります。

健康な歯を長く保つためには、痛みや症状が現れる前に歯科医院を受診する習慣づけが最も効果的です。

早期発見・早期治療こそが、短時間で済む治療と長期的な口腔健康の両立を可能にする鍵といえるでしょう。