山口歯科クリニック
精密な治療を実現する
医院全体の取り組み
山口歯科クリニックでは、2005年にマイクロスコープを導入しました。マイクロスコープの活用法には、肉眼で治療を行い、マイクロスコープを確認のために使用する「チェッキングビュー」と、歯の治療から確認までを全てマイクロスコープを活用して行う「ワーキングビュー」の2種類があります。
当クリニックでは、歯科医師から歯科衛生士まで全てのスタッフが、歯の治療から確認までを一貫して行う「ワーキングビュー」方式を取り入れています。適切に拡大倍率を使い分け、診療工程における取り残しや見落としを防ぎ、丁寧で質の高い精密治療を徹底しています。
当クリニックは自由診療専門の歯科医院です。常に「最適な施術」に特化した治療を行いたいという思いから、海外において、実績があり広く普及している材料や治療方法を追求するため、保険治療は行っていません。その背景には、もし自分や家族、スタッフの歯を治すことを考えたときに、保険適用内の材料・治療内容だと、納得できる方法が見つからなかったことが大きな理由としてあります。
高いレベルの治療を実現するうえで、歯科医師や歯科衛生士の「技術」は必要不可欠です。時間をかけて、1本1本の歯に精密な治療を行うため、歯科医師が担当する患者さんは、一日に多くても3人から5人に限定しています。歯科医院が何千軒もある中で、精度の高い治療を行い、少しでも自分の歯を残したいという患者さんのニーズに沿えるように心がけています。
マイクロスコープ精密治療による
患者さんへのメリット
従来の、レントゲンや口腔内写真による歯科医師からの口頭での説明では、患者さんは自身のお口の状況を理解しづらいと言えます。そのため、歯科医師から「虫歯があるから削りましょう」「ヒビが入っているので抜歯しましょう」「神経まで虫歯が達していて神経を抜く必要があります」と言われても、適切な治療法を提案されているのか、患者さんは判断できません。
マイクロスコープを活用した治療の最大のメリットは、光を当てて、肉眼では見えない箇所を拡大して見られる点です。治療前には、治療が必要な口腔内の状況を患者さんご自身で確認。治療後にも、どういった処置が行われたかの一部始終と仕上がりを一目で理解できます。
実際の治療に関しても、虫歯治療や根管治療(歯の神経の治療)での取り残しを大きく防ぐこと。逆に削りすぎが原因で起こる治療中・治療後の痛みも抑えられます。また、微小な歯のヒビや患者さん特有の口腔内の問題などの詳細情報を、前もって伝えられるのも強みです。トラブルになる可能性のある治療プランは避けて、現実的な提案や事前対応を行えます。
また歯科医療従事者側にとっては、マイクロスコープの拡大下における診療中の録画も大切です。患者さんをはじめ、様々な人たちの目に触れることで、治療の精度が上がり、ミスを抑えることに繋がります。
マイクロスコープ導入の経緯と技術研鑽
当クリニックでは2005年にマイクロスコープを導入し、日々の臨床に活用を始めました。2003年頃から、院長(山口 義徳)が根管治療(歯の神経の治療)の成功率を上げられるよう、様々なセミナーに参加していました。そこでマイクロスコープを活用した歯内療法の症例を目にし、驚きを覚えたのがきっかけです。
当時は、マイクロスコープを活用している歯科医院は現在と比べ、はるかに少なかったので、試行錯誤をしながら技術の研鑽を重ねてまいりました。
当クリニックの診療ポリシーは「全ての治療で100点を目指す」ことです。もちろん完璧な治療は存在しません。それでも、常に1点でも0.1点でも治療の精度を上げられるよう、出来る努力を怠らないようにしてきました。技術の向上に伴って、目指す100点の内容も向上していきます。「今日の満足より明日の成長を」と、日々の診療に取り組むことで、治療技術の向上と研鑽を行っています。
また、マイクロスコープの活用を始めた歯科医師の先生方を集め、定期的な勉強会も開催しています。次の世代の育成といった意味に留まらず、他の先生方から意見をいただける環境は、「100点」に近づけるヒントとなるものが、数多くあると考えているためです。
マイクロスコープが
威力を発揮する治療項目
マイクロスコープは根管治療(歯の神経の治療)に活用するイメージが強いかもしれません。しかし、基本的には全ての診療項目に活用することで、治療精度を向上させることが可能です。
肉眼では見えない、歯の根の奥にある根管(神経)の治療精度向上をはじめ、予防メンテナンスにおいても、歯石だけにアプローチすることで、歯茎にダメージを与えません。さらに、歯の被せ物を作る際の形成(型取り)に関しても、より整合性の高い補綴物に仕上げることが可能です。ほかにも、親知らずを抜歯した後に、細かな折れた部分や膿がないか確認できるなど様々なメリットがあります。
このように、どのような治療項目においてもマイクロスコープの活用は重要であるため、当院では、マイクロスコープが使えないと診療にならないといっても過言ではありません。
特に最近では、神経まで細菌が感染してしまった場合でも、歯の神経を残す「断髄処置」の適用が少しずつ広がってきました。処置を成功させるためには、歯科医師の技術や経験はもちろん、唾液などの感染物質・細菌が確実に取りきれていることが重要です。歯の神経と血管の状態から残せる神経かどうかを判断するためにも、マイクロスコープの拡大下による診断は欠かせません。
歯科医療界における精密治療の発展
今後、マイクロスコープを導入する歯科医院は増えてくることでしょう。しかし、マイクロスコープは、あくまで「治療道具のひとつ」です。今後はより一層、どのように活用するかが、治療の精度を向上させる鍵になってくると、当クリニックでは考えています。
まず、精密な治療には時間がかかります。確かに、マイクロスコープを確認のためだけに「チェッキングビュー」として活用する場合でも、一定の効果は見込めます。しかし、より良い治療を目指すうえでは、「ワーキングビュー」の活用が広まってほしいと考えています。
そのためには、歯科医師・歯科衛生士・歯科助手などスタッフの教育をはじめ、保険診療・自由診療の治療費の差など、様々な「壁」があります。
当クリニックとしては、患者さんに向けてマイクロスコープ精密治療の啓蒙活動を行う、顕微鏡歯科ネットワークジャパンへの参画や、歯科医療従事者向けに治療技術の普及を行う勉強会(臨床顕微鏡歯科研究会)などを開催しています。今後も、より精度の高い歯科医療が広まるように、精力的に取り組んでいくつもりです。
山口歯科クリニックで導入されている
マイクロスコープシステム
OPMI pico MORA
カールツァイス社製は、光学系(レンズ)が優れているため、明るく鮮明に見えるのがメリットです。なかでも、「OPMI pico MORA」は、アームが非常に優れています。マイクロスコープは、拡大率を上げると被写界深度(ピントが合う範囲)が狭くなります。そのため、アームの品質に問題がある機種では、診療ポジションを調整すると、微妙な動きが生じ、ピントを合わせた場所がずれてしまうことがあるのです。また、本機種には視点が動かずに鏡胴だけを傾ける「モラー機能」が付いており、スムーズな診療には欠かせません。
ADMENIC DVP1(カリーナシステム)
ADMENIC DVP1は、歯科専用に開発された録画記録・再生システムです。フットペダルで録画の開始・停止を自由に操作することで、診療中の手を止めずに、治療に集中することができます。診療時間の短縮にもなり、結果として、患者さんの負担軽減にも繋がります。
さらに、録画した映像を瞬時に確認・再生することができるため、患者さんへの口腔内の状況・治療内容の説明や、スタッフ間で情報を共有するうえで、欠かせないツールです。
ヘッドマウントディスプレイ(Wrap920)
ヘッドマウントディスプレイを接続すれば、マイクロスコープを用いた診療映像をリアルタイムで見ることが可能です。歯の小さなヒビや歯石、歯茎の腫れを患者さんがご覧になれば、より口腔内の状況を把握できて、治療に対するモチベーションが高まることでしょう。
当クリニックでは、ヘッドマウントディスプレイをご希望される患者さんにだけ使用しています。なぜなら、リアルタイムに映像を見て、不安が和らぐ患者さんもいらっしゃる一方、痛そうだから見たくないといった患者さんの声もあるためです。
ドクター紹介
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プロフィール
- 1992年
- 日本大学松戸歯学部 卒業
- 1997年
- 恵比寿に山口歯科クリニック開設
- 2010年
- 保険外診療所として恵比寿にて移転
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所属学会・スタディーグループ
- 日本顕微鏡歯科学会 認定医
- 日本抗加齢医学会 認定医
- 日本口腔インプンラント学会 会員
- 日本歯内療法学会 会員
- 日本顎咬合学会 会員
- 顕微鏡歯科ネットワークジャパン(MDNJ)
- 臨床顕微鏡歯科研究会
医院紹介
山口歯科クリニック
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