【医師監修】セラミック治療の値段比較|種類ごとの特徴と費用の目安を紹介

「銀歯の見た目が気になる」「天然歯のような白さに憧れる」などの理由で、セラミック治療に関心をお持ちではないでしょうか。

歯1本あたり5〜20万円という費用の幅広さに、一歩踏み出せない方も多いと思います。実はこの価格差は、単に素材の違いだけではありません。

この記事では、セラミックの種類ごとの特徴と費用の比較に加え、治療費が高額になる理由や歯科医院ごとの値段差の理由を詳しく解説します。治療で後悔しないためのポイントや、治療費を抑える医療費控除もご紹介しています。

この記事を読むことで、自分に合った治療を納得して選べるようになるでしょう。

この記事を監修した医師

脇田奈々子
Wakita-Nanako

大阪大学歯学部卒業後、同大学予防歯科学教室にて医員として勤務。

現在は大阪市内の歯科医院で、予防歯科からインプラント、矯正治療まで幅広く対応している。治療の先の心のケアにもつながる“医療としての美容歯科”として、ボツリヌス治療、ヒアルロン酸注入、リップアートメイクにも注力している。
「口元の健康と美を通じて、最後まで美味しく食べ、自信を持って笑える人生」をサポートすることを理念としている。


セラミック治療の費用相場は5〜20万円

セラミックは保険適用外の治療なので、基本的に自費診療となります。種類や歯科医院によって相場が異なるので、それぞれの特徴とあわせてご紹介します。

種類インレークラウン主な特徴
オールセラミック6〜8万円8〜20万円・すべてがセラミック素材で天然歯に近い
・金属アレルギーの心配がない(※1)
ジルコニアセラミック5〜7万円10〜20万円・ジルコニアと呼ばれる人工ダイヤモンドを使用
・セラミックより強度が高い
・強い力が加わる奥歯にも適している
e-max5〜7万円7〜10万円・ニケイ酸リチウムガラスを主成分としたセラミック
・透明度と審美性が高い
メタルボンド5~10万円8〜15万円・金属フレームの周りにセラミックを焼き付けて作られている
・内側に金属を使用しているため強度が高い
・オールセラミックに比べると、透明感はない
ハイブリッドセラミック5〜7万円8〜15万円・レジン(プラスチック)にセラミックを混ぜ合わせた素材
・条件次第では保険適用になり、費用を抑えられる

治療費以外にかかる費用は2〜8万円程度

セラミック治療の追加費用は合計で2〜8万円程度になることが多いです。主にかかる費用として、以下の2つが挙げられます。

①仮歯・型取り・土台

②再診・調整・保証

①仮歯・型取り・土台などの追加費用

美しく長持ちするセラミックの歯を入れるには、被せ物を作る前の準備が重要です。その過程で、以下のような追加費用が発生します。

項目内容
検査・診断料(約3,000~30,000円)・レントゲンやCTで歯や骨の状態を正確に把握する
・安全な治療計画の立案に不可欠
仮歯の作製料(約3,000~10,000円)・セラミックが完成するまでの仮の歯
・食事や会話などの機能の維持
・見た目の確保
・削った歯の保護や移動防止
土台(コア)の費用(約10,000~30,000円)・神経を抜いた歯はもろくなる
・セラミックを被せる前に補強用の土台を入れる
・歯の色が透けて見えるのを防ぐ

口腔内は常に力がかかり、温度変化も激しい過酷な環境です。そのためセラミック治療では、長期的な耐久性や安全性が求められ、高品質な材料と精密な技術が不可欠です。

②再診・調整・保証にかかる費用

セラミック治療後も快適な状態を長く保つため、以下の費用がかかる場合があります。

費用項目内容
再診・調整料(約2,000~5,000円)・セラミック装着後、噛み合わせに違和感がないかを確認する
・必要に応じて微調整を行う
・わずかな高さの違いが顎の不調につながることもある
・通常、数回の調整費用は初期費用に含まれることが多い
定期メンテナンス費用(約7,000~15,000円)・土台の歯や周りの歯ぐきの健康管理は不可欠
・虫歯や、歯周病で歯ぐきが下がると、再治療が必要になることがある
・定期的な検診とクリーニングで長持ちさせることが大切

多くの歯科医院では、セラミック治療に対して3〜5年程度の保証期間を設けています。この期間内に、通常の使用で被せ物が破損した場合は、無料または一部負担での再製作が可能なこともあります。

治療費の比較だけでなく、保証内容の確認も含めて医院選びを行うことが、長期的に安心できるポイントです。

セラミックが高額な理由

セラミック治療が比較的高額になるのには、以下の4つの理由があります。

①自由診療であること

②歯科技工士による手作業であること

③セラミックは精密な調整が必要であること

④保険適用の歯とは材質が異なること

①自由診療

セラミック治療が高額になる大きな理由は、健康保険が適用されない「自由診療」だからです。日本の公的医療保険は、病気やケガの治療による「最低限の機能回復」を目的としています。虫歯で穴を埋める、歯を補うなどの最低限の治療が対象です。

一方、セラミック治療の主な目的は、歯の見た目を美しく整える「審美性の回復」「機能的な回復」のため、保険適用外となります。その結果、治療にかかる費用は全額自己負担となります。

使用するセラミックの品質や導入している設備、歯科医師や歯科技工士の技術力などに応じて、費用に差が生じます。

②歯科技工士による手作業

セラミックの歯は、患者さん一人ひとりのために作られるオーダーメイドの「作品」です。製作は、専門の技術者である歯科技工士が担当します。

歯科医師が採取した歯の型をもとに、歯科技工士は以下のような繊細な手作業でセラミックの歯を製作します。

作業項目作業内容
色の再現・周囲の歯の色と調和するように、何種類ものセラミックパウダーを調合する
・天然歯特有の透明感やグラデーションを再現する
形の再現・噛み合わせや歯並びに合わせて、ミリ単位以下の精度で形を整える
・表面の微細な凹凸も表現し、自然に見えるように仕上げる
焼成・形作ったセラミックを専用の窯で何度も焼き固める
・焼成の温度や時間の管理が、セラミックの強度や色合いを決定づける

この手作業に対する技術料が、セラミックの費用に大きく反映されています。

③精密な調整

口腔内で長期間、問題なく機能させるためには、歯科医師によるミクロン単位の精密な調整が不可欠です。そのため、被せ物を装着した後、噛み合わせのバランスの調整が必要です。

調整が不十分だと、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。

  • 特定の歯に過度な力がかかり、歯が欠けたり、歯の根が割れたりする
  • 顎の関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす
  • 歯と被せ物の間にわずかな隙間が生まれ、虫歯が再発する(二次カリエス)

このような事態を防ぐために、歯科医師は多くの時間と集中力をかけて調整を行います。この技術に対する対価も、費用に含まれています。

④保険適用の白い歯との違い

自由診療のセラミックと保険適用の白い歯とは、素材の品質や特性が大きく異なります。以下の表は両者の違いです。

項目自由診療のセラミック保険適用の白い歯(CAD/CAM冠)
素材セラミック100%プラスチックとセラミックの混合物
見た目天然歯に近い透明感と色調を再現可能透明感が少なく、単調な白さになりやすい
耐久性硬くてすり減りにくい比較的柔らかく、すり減りやすい
変色水分を吸収せず、ほとんど変色しない水分を吸収しやすく、数年で黄ばむ
汚れの付着表面が滑らかで、汚れが付着しにくい表面に傷がつきやすく、着色しやすい
適合精度高い精度で製作でき、虫歯になりにくいセラミックに比べると精度は劣る

自由診療で使われるセラミックは、口腔内の環境に耐えられる厳しい基準をクリアした原料から作られています。そのため、素材自体のコストは、保険適用の材料とは大きく異なります。

歯科医院によって値段に差が出る理由

値段に差が出る理由は、セラミック治療が自由診療であり、歯科医院がそれぞれ価格を設定できるからです。この値段の違いは、以下の4つの要素が反映された結果です。

①使用する素材やセラミックの種類

②医師の技術力や治療の精度

③治療設備や導入機器のレベル

④保証内容やアフターケア体制

①使用する素材やセラミックの種類

セラミックにはさまざまな種類やメーカーの製品が存在します。

以下は、セラミックの種類・特徴・費用をまとめた表です。

セラミックの種類特徴費用の傾向
オールセラミック・天然歯に近い透明感と色調
・審美性が高い
高い
ジルコニアセラミック・強度が極めて高い
・強い力がかかる奥歯にも使用できる
高い
e.max・天然歯に近い透明感と色調
・硬さも天然歯に近い
高い

②医師の技術力や治療の精度

セラミック治療は、歯科医師の技術や経験が、仕上がりの美しさや耐久性に直接影響します。

治療には、以下のような高度な技術が求められます。

技術内容
歯を削る精度(形成)・歯に隙間なく適合するように、ミクロン単位で歯を削る技術
・削り方が不適切だと、被せ物が外れたり、割れたりする原因になる
型取りの精度・口腔内の精密な模型を作る
・少しでも歪むと、セラミックに隙間が生まれ、虫歯の再発リスクが高まる
接着技術・歯に装着する接着技術も専門的な知識と技術を要する
・接着剤の適切な選択や、正しい手順で処置が必要

これらの精密な技術料が費用に反映されます。

③治療設備や導入機器のレベル

導入している設備も価格に影響します。先進的な機器は、治療の精度を高め、患者さんの負担を軽減します。

以下の表で、主な設備についてまとめています。

設備内容設備説明
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)・歯を20倍程度まで拡大して見ることができる顕微鏡
・治療の精度が飛躍的に向上する
口腔内スキャナー・小型カメラで口腔内をスキャンし、歯の型のデータを取得
・従来の粘土の型取りよりも精密な模型を作製できる
CAD/CAMシステム・コンピューター上でセラミックの設計から削り出しまでを行うシステム
・治療期間を短縮にもつながる

これらの設備を導入するための多額な費用が治療費に含まれています。

④保証内容やアフターケア体制

保証制度や定期的なメンテナンスなどのアフターケアも、価格に関わる重要なポイントです。保証の内容には、保証期間や保証の範囲、保証の条件などがあり、歯科医院によって大きく異なります。

手厚い保証やアフターケアには、あらかじめその分が治療費に含まれているため、価格が高くなる傾向があります。

セラミックの種類と特徴を比較

どのセラミックが合うのかを知るためには、以下について理解することが大切です。

①セラミックの種類別特徴

②保険診療で使われる銀歯やレジンとの違い

③金属アレルギーがある場合

①種類別の特徴

セラミックには、主にオールセラミック、ジルコニアセラミック、ハイブリッドセラミックなどの種類があります。それぞれの違いを以下の表で比較します。

種類見た目の美しさ(透明感)強度・耐久性主なメリット主なデメリット
オールセラミック・天然歯に近い質感と色調を再現できる
・汚れが付着しにくく、変色しない
・前歯に適している
・強い衝撃で割れることがある
・ジルコニアに比べると強度は劣る
ジルコニアセラミック・非常に硬く、奥歯やブリッジにも使用可能
・強度と美しさを両立できる
・奥歯やブリッジに使用
・硬すぎるため、噛み合う歯を傷める可能性
・オールセラミックより透明感はやや劣る
e.max・天然歯特有の透明感や質感を高いレベルで再現
・硬さが天然歯に近く、噛み合わせる歯を傷つけにくい
・ジルコニアほどの強度はなく、奥歯に使用する際は注意が必要

②銀歯・レジンとの比較

セラミック治療を検討する際、保険診療で一般的に使われる「銀歯」や「レジン」との違いを知ることは重要です。

以下の表でそれぞれの違いを説明します。

比較項目セラミック銀歯(金属)レジン(プラスチック)
見た目◎自然で美しい×銀色が目立つ◯白いが経年で変色
耐久性◎ほとんど変色・摩耗しない◯丈夫だが変形することがある×摩耗しやすく、欠けやすい
虫歯の再発リスク低い高い高い
生体親和性◎アレルギーの心配が少ない△金属アレルギーのリスクあり◎アレルギーの心配が少ない
費用高い(自由診療)安い(保険適用)安い(保険適用)

セラミックは虫歯の再発リスクが低いことも大きな違いです。

③金属アレルギーがある場合

セラミックの素材の中でも、オールセラミックやジルコニアなどの「メタルフリー素材」を選べば、金属アレルギーの心配がありません。(※1)

金属アレルギーをお持ちの方や、将来のリスクを避けたい方にとって、セラミック治療は安心な選択肢です。

セラミック治療で後悔しないためのポイント

セラミック治療で後悔しないためのポイントとして、以下の4つを解説します。

①信頼できる歯科医院を選ぶ

②治療前に費用・素材・仕上がりを確認する

③保証制度の有無と内容を確認する

④定期メンテナンスで長持ちさせる

①信頼できる歯科医院を選ぶ

セラミック治療の満足度は、歯科医院選びでほとんど決まります。費用だけでなく、総合的に信頼できる医院を見つけることが大切です。

以下の表を参考に、ご自身に合った歯科医院を探してみてください。

項目確認内容
丁寧なカウンセリング・治療のデメリットやリスクの説明があるか
・費用や治療期間の内訳を、書面で明確に示してくれているか
・患者からの質問や不安に対し、丁寧に答える姿勢があるか
豊富な実績と治療例・ホームページやSNSなどで、セラミック治療の症例写真を数多く公開されているか
・症例写真は、歯ぐきとの境目が自然か、周りの歯と色が調和しているか
精密な治療のための設備マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や歯科用CTなどの設備は整っているか
コミュニケーションの取りやすさ・担当の歯科医師やスタッフと、気軽に話せる雰囲気があるか
・患者の希望を丁寧に聞いてくれる姿勢が感じられるか

これらのポイントを確認し、ご自身が「ここなら安心して任せられる」と心から思える歯科医院を選ぶことが、後悔しないための第一歩です。

②治療前に費用・素材・仕上がりを確認する

セラミック治療で失敗を防ぐ大切なポイントは、治療前に費用・素材・仕上がりをしっかり確認することです。これらを事前に把握しておくことで、「思っていた仕上がりと違う」「想定より費用が高かった」などの後悔を防げます。

費用は、見積書で総額を確認し、診察料・型取り・仮歯・土台などの費用が含まれているかをチェックしましょう。素材は、使用するセラミックの種類や特徴を聞き、自分の歯や生活に合うものを選びます。

仕上がりは、色見本(シェードガイド)を使って自然な色を選び、形の希望も具体的に伝えることが大切です。医院によっては、完成イメージを事前にシミュレーションできる場合もあります。

③保証制度の有無と内容をチェックする

セラミックは耐久性に優れていますが、強い衝撃や思わぬトラブルで割れたり欠けたりします。保証制度は、トラブル発生時の費用負担を軽減し、安心して治療を受けるための大切な仕組みです。

特に、以下の4つの項目を確認しておきましょう。

確認ポイント内容のチェック項目
①保証期間・何年間保証されるか
・期間の長さと保証範囲のバランスを確認する
②対象範囲・「通常使用での破損」は対象か
・「事故や転倒による破損」は対象外になることが一般的
③保証条件定期メンテナンスの受診が条件になっている場合が多い
④再治療時の費用・無料か一部自己負担か
・再製作費以外に診察料・仮歯代が含まれるかも確認する

複数の医院を比較する際の判断材料としても確認することが大切です。

④定期メンテナンスで長持ちさせる

セラミックの美しさと機能を長く維持するには、治療後の定期メンテナンスが不可欠です。セラミックそのものは虫歯になりませんが、土台の歯や歯ぐきが健康でなければ、トラブルの原因になります。

見た目の美しさと機能を維持するために、次の3点を中心に定期的なチェックを行います。

  • 専門的クリーニング:歯垢や着色を除去し、セラミックのツヤと清潔さを保つ
  • 噛み合わせの確認:力の偏りを防ぎ、破損リスクを軽減する
  • セラミック・歯ぐきの点検:ひび割れや歯ぐきの下がりを早期発見する

定期的なチェックを行うことで、セラミックの寿命を延ばし、再治療のリスクを減らせます。噛み合わせや歯ぐきの状態は日々変化するため、半年に1回程度のメンテナンスを習慣化しましょう。

セラミック治療の費用を抑える方法

セラミック治療の費用を抑える方法は以下の3つです。

  • 医療費控除
  • 医療費控除の申請方法
  • 分割払い・デンタルローン

医療費控除

セラミック治療にかかった費用は、条件を満たせば「医療費控除」の対象となり、税金の一部が還付されます。

医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費の合計が10万円(または総所得金額の5%)を超えた場合に、確定申告をすることで税金が軽減される制度です。この制度を利用できるかどうかは、治療の「目的」が重要になります。

対象となるのは、病気やケガによる「機能回復」を目的とした治療であり、以下のようなケースが該当します。(※2)

  • 虫歯や歯周病の治療の一環として、機能回復のためにセラミックを用いる場合
  • 噛み合わせの改善を目的としてセラミック治療を行う場合
  • 金属アレルギーの患者さんが、口腔内の金属(銀歯など)をセラミックに交換する場合

見た目をより白く美しくする治療(ホワイトニングなど)は対象外です。ご自身の治療が対象になるか不安な場合は、担当の歯科医師に事前に確認しておくと安心です。

医療費控除の申請方法

医療費控除は、ご自身で確定申告を行う必要があります。会社員の方も年末調整では手続きできないため、注意が必要です。

申請は治療を受けた翌年の2月16日〜3月15日に行います。申請を忘れてしまっても、5年以内であれば遡って申告が可能です。

申請に必要なものを以下の表にまとめています。

必要なもの詳細
医療費控除の明細書・1年間の医療費の領収書をもとに作成
・通院にかかった公共交通機関の交通費も対象になる
源泉徴収票勤務先から受け取るものを用意する
確定申告書国税庁のWebサイトから作成可能
本人確認書類マイナンバーカード、または通知カードと運転免許証など
還付金の振込先口座情報申告するご本人名義の口座が必要

申請は以下の3ステップで行います。

申請のステップ各ステップの内容
STEP1:書類の準備・1年間の領収書をすべて集め、「医療費控除の明細書」に転記・集計する
・領収書の提出は不要だが、5年間の自宅保管が必要
STEP2:確定申告書の作成・国税庁のWebサイトにある「確定申告書等作成コーナー」が便利
・入力するだけで、税金の計算などを自動で行える
STEP3:税務署へ提出・作成した申告書を、地域の税務署へ提出する
・提出方法はe-Tax(電子申告)、郵送、税務署への持参

分割払い・デンタルローン

分割払いやデンタルローンを利用し、月々の負担を抑えることができます。安心して治療に専念するために、無理のない支払い計画を立てましょう。

支払い方法にはそれぞれ以下のような特徴があります。

支払い方法主なメリットデメリット・注意点
クレジットカード分割払い・普段お使いのカードで、手続きが簡単
・カード会社のポイントが貯まる場合がある
・分割手数料(金利)が発生する
・カードの利用限度額の範囲内での利用となる
デンタルローン・歯科治療専用のローンで、金利が比較的低い傾向
・高額な治療費にも対応しやすい
・信販会社の審査が必要
・審査や手続きに時間がかかる場合がある
院内分割払い・歯科医院が独自に行う制度
・金利や手数料がかからない場合がある
・導入している医院が限られる
・分割できる回数が比較的少ない傾向がある

歯科医院によって支払い方法は異なります。まずはカウンセリングの際に、支払い方法について遠慮なく質問してみてください。ご自身の経済状況を正直に伝え、無理のない返済計画を一緒に立てていくことが、満足のいく治療への第一歩です。

まとめ

セラミック治療は自由診療のため、どうしても費用が高くなりがちです。高品質な素材や精密な技術、手厚い保証など、長く健康で美しい歯を維持するための価値が含まれているためです。

費用だけで判断するのではなく、ご自身の希望やライフスタイルを歯科医師としっかり共有することが大切です。そのうえで、素材の特性や治療後の保証内容まで納得して選ぶことが、満足のいく結果につながります。

まずは信頼できる歯科医院でカウンセリングを受け、最適な治療法を見つけることから始めてみませんか。


参考文献

  1. Tomoya Hara, Yuchi Sato, Hiroyuki Tanishiro, Yukimichi Tamaki, Shunsuke Baba, Eiichi Hirose, Bunsaku Yoshida, Kiyoshi Watanabe, Genki Nishikawa, Daiju Okuda, Madoka Murakami, Yuki Niwa, Masuo Kondoh.Principles for Evaluating the Efficacy and Safety of Ceramic Dental Implants in Japan.Ther Innov Regul Sci,2025,59,1,p.3-8.
  2. 国税庁:「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」.