編集部コラム | なぜ?歯茎がかゆい!意外なストレスとの関係

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歯茎がムズムズしてかゆくなった経験はありませんか?

歯茎のかゆみや違和感にはさまざまな原因があり、放っておくと治療が必要な状態になってしまう可能性もあるのです。

この記事では、歯茎がかゆくなる原因やその対処法、そして注意すべきポイントについて解説します。

 

目次

歯茎がかゆく感じる理由はさまざま
あなたは大丈夫?ストレスが原因の場合
アレルギーが原因になっている可能性もある
歯周病が原因の場合
自分の判断で対処せずに医療機関へ

 

歯茎がかゆく感じる理由はさまざま

 

歯茎に違和感のある女性歯茎の違和感やムズムズするかゆみには、いくつかの原因が考えられます。
 
ストレスや疲労による感覚神経の乱れ、虫歯による神経の刺激、歯周病による歯茎の炎症などのほかにも、金属アレルギーや口腔アレルギー症候群、親知らずの影響といった可能性もあります。

口の中の感覚は繊細で、なにか違和感を感じるといったことはよくあるかと思います。

このような感覚の変化には、さまざまな原因が考えられ、病気や体調の変化が隠れていることがあるのですが、刺激や感染に対する身体の防御反応として起こる炎症が強くなる前に、かゆみを感じることもあります。

抜歯や手術をした後に、かゆみを感じる人もいるでしょう。

 

かゆみの程度や症状は人によって異なるため、自分で原因を特定するのは難しいかもしれません。

歯茎のかゆみが気になる場合は、歯科や口腔外科で相談してみてください。

 

あなたは大丈夫?ストレスが原因の場合

 

ダブルベッドのイラストさまざまな原因が考えられる歯茎のかゆみですが、過度なストレスから歯がかゆくなることがあります。
 
ストレスから歯ぎしりをするようになってしまい、その歯ぎしりが原因となって歯茎がかゆくなることも考えられます。

 

ストレスが原因の場合は、ストレスを解消することが一番です。

  • ・軽い運動をする
  • ・十分な睡眠をとる
  • ・気持ちを落ち着ける時間を作る
  • ・適度に息抜きをする

などが有効ですが、ストレス解消方法は人によって異なる部分もあるため、自分に合った方法を探してみてください。

生活リズムの乱れもかゆみの原因になることがあるため、規則正しい生活を心がけましょう。

 

かゆみが我慢できない場合は、濡れタオルで冷やす、優しくブラッシングする、うがいをするなどの方法を試してみていただくと良いかもしれません。

また、ストレスが強くなると唾液の分泌量が減ってしまい、口が乾燥することで、かゆみを感じることもあります。

 

アレルギーが原因になっている可能性もある

 

アレルゲンのイメージ画像歯茎がかゆく感じる場合は、アレルギーが原因となっていることもあります。
 
食べ物による口腔アレルギー症候群では、特定のアレルゲンを食べてしまうと、口の中や唇がかゆくなったり、粘膜がただれたりすることがあります。

 

通常のアレルギーと比べると軽い症状が一般的であると言われていますが、食べ物のアレルギーは歯のかゆみだけでなく、深刻な場合は呼吸困難や血圧の低下、意識の消失なども起こりえるため、注意が必要です。

 

また、歯の治療でもアレルギー反応が起こることがあります。

唾液などによって、治療で使われる金属が少しずつ溶けてしまうことがあるのです。

溶けた金属成分が体内に蓄積されていき、急にアレルギー症状が現れることがあります。

 

こういったアレルギーは自分では気づかないこともあるため、心当たりがある場合は、医療機関でアレルギーの検査を受けることをおすすめします。

 

歯周病が原因の場合

 

歯周病は、歯垢(プラーク)に潜む歯周病菌が歯の周囲の組織に炎症を引き起こす病気です 。

炎症が進んでしまうと、歯を支える骨にも炎症が広がり、歯がグラグラと揺れるようになり、最悪の場合は歯が抜けてしまうこともあります。

 

この歯周病の初期症状として歯茎が腫れるのですが、中にはかゆみを感じる人もいます。

歯周病を進行させないためには、早い段階で適切な治療をすることが大切です。

歯がグラついたり、歯茎が痩せたり、口臭が強くなったり、といった状態からの対処では、早期発見とはなりません。

 

初期の段階であれば、正しいブラッシングや歯科医院でのメンテナンスといった適切なケアによって、健康な状態の歯茎に戻すことが可能かもしれませんので、歯茎の腫れや違和感、かゆみを感じたら歯科医院で相談してみましょう。

 

自分の判断で対処せずに医療機関へ

 

歯茎のかゆみの原因について解説してきましたが、注意してほしいポイントがあります。

それは、かゆい部分を触りすぎるのは避けた方が良い、ということです。

 

歯茎が腫れたりかゆくなると、ついつい気になって触ってしまいますが、触りすぎると出血などを引き起こす可能性があるのです。

歯茎に傷がつくと、細菌が入り込むことも考えられますし、炎症を起こしている場合は、炎症部分がさらに悪化してしまうかもしれません。

 

また、強くブラッシングしてみるといった、自己判断での対処は行わない方がよいでしょう。

そのままにして、放置しておくことも良くありません。

一時的な軽度の症状の場合は、ストレスや疲れなどが原因となっていることも考えられますが、歯周病などが原因の場合は、放置してしまうと歯を失ってしまうリスクもあります。

 

歯がかゆくなる原因はさまざまですが、歯に関する問題はかゆみだけでなく、早めに対処することで悪化を防ぐことができますので、異変に気付いたらできるだけ早く歯科医院で相談しましょう。

 

また、日頃から口腔ケアをきちんと行っていただくことと、メンテナンスも重要です。

自分の歯と歯茎の健康を守るために、定期的に歯科医院を受診しましょう。

 

この記事の執筆監修者

 
阿部 顕阿部 顕 先生

■経歴

日本歯科大学 生命歯学部 卒業

日本歯科大学 研修医

埼玉県の開業医にて勤務

■所属学会

日本歯周病学会

日本歯内療法学会

日本顎咬合学会

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