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なぜドライソケットになってしまうのか

ようやく親知らずを抜いて痛みから解放されると思ったのに、抜いた後からどんどんと痛みが増していくことがあります。
それは「ドライソケット」になってしまった可能性が考えられます。
抜歯をすると、そこには穴が開いてしまいます。
通常はその部分を血餅(血の塊)がかさぶたのように塞いでくれて、徐々に治癒していきます。
しかし何らかの原因でその血餅がはがれてしまうと、骨が露出してしまうため強い痛みを感じます。これがドライソケットです。
下の親知らずを抜歯した後にみられることが多いです。
ドライソケットが起きる原因としては、以下のことが考えられます。
① 強くうがいをしすぎた
抜歯した後、唾液に血が混ざってお口の中が血生臭く感じるかもしれません。
気になって何度も何度も強くうがいをしてしまうと血餅が流れてしまい、ドライソケットになるリスクが高くなります。
② 飲酒、運動、湯船につかる
抜歯した当日に飲酒、運動、お風呂につかってしまうと、血の巡りが良くなってしまい血餅が流れやすくなります。
③ 喫煙
喫煙している方は、血の巡りが悪いです。
そうすると、抜歯した後に十分な血液が出ないため、血餅が作られにくい状況になるかもしれません。
④ 強いブラッシング
抜歯したところに食べ物のカスなどがたまらないように、念入りに磨いてしまうと、血餅まで流れてしまうかもしれません。
親知らず抜歯後の食事については下記記事をご覧ください。
ドライソケットになると起こる痛み
ドライソケットの症状には以下のものがあります。
- 抜歯した日よりも、2~3日後のほうが強い痛みを感じる
- ズキズキとした激しい痛みを感じ、痛み止めを飲んでも効かない、もしくはすぐに切れてしまう
- 強い痛みが1週間以上続く(長いと1か月ほど続く)
- 抜歯した穴が白っぽく見える
- 口臭がある(ドライソケットになるとその部分から口臭を感じることがあります)
これらの症状がみられる場合は、ドライソケットの疑いがあります。
放置せずに治療した方がよい理由
ドライソケットになってしまった場合、放置してもよいのでしょうか?
結論から言うと、ドライソケットになってしまったら放置せず、すぐに抜歯してもらった歯科医院に連絡をし、適切な処置を受けてください。
ドライソケットを放置すると、以下の危険があります。
① 骨に炎症が起きる
ドライソケットになると、骨が露出した状態になります。
そこから細菌が繁殖して炎症を起こすと、急性歯槽骨炎になる可能性があります。
これも激しい痛みを伴います。
さらに放置していると、骨が壊死することもあります。
壊死の範囲が広い場合は、外科手術が必要です。
また「蜂窩織炎」になるリスクもあります。
炎症があごの下にまで及んで首のあたりがパンパンに腫れて、発熱や全身の倦怠感などが現れます。
② 歯茎の形が悪くなる
抜歯した穴の部分は徐々に歯茎によって覆われていきます。
しかし炎症が強いと歯茎がきれいに形成されていきません。
また骨に強い炎症や壊死がみられると、その部分を削らなければなりません。
骨の量が少なければ、歯茎で覆われたとしてもその部分がへこんでしまいます。
インプラント治療を考えていた場合、骨の量が少ないと治療が困難になる可能性もあります。
ドライソケットを放置すると、さらに大きな問題へと発展するリスクがあります。
放置せず、まずは抜歯した歯科医院に連絡しましょう。
ドライソケットになってしまった場合の処置
では具体的にどのような処置をするのでしょうか?
① 抗生剤と鎮痛剤の投与
炎症を抑えるために、抗生剤を処方されます。
また痛みが強いため、鎮痛剤もあわせて投与されるでしょう。
② 軟膏の塗布
骨が露出している部分を消毒して、直接軟膏を塗布することがあります。
③ 抜歯した部分を再掻爬する
ドライソケットになってしまった部位に対して、麻酔下にて骨に再度傷をつけるなどして出血を促す方法です。
再掻爬は基本的には最終的な処置方法です。
予防するために抜歯後に気を付けてほしいこと
ドライソケットにならないために、抜歯後はどのようなことを注意したらよいのでしょうか?
① うがいはできるだけ我慢する
抜歯した後、どうしても血の味が気になってうがいをしたくなるかもしれません。
しかし、うがいをすると血餅が流れてしまいやすいため、極力うがいは控えるようにしましょう。
② 傷口を触らない
抜歯したところが気になって舌で押したり、ティッシュやコットンなどで血液を拭き取ったりしたくなるかもしれませんが、感染する可能性があるため、触らないでください。
③ 血行の良くなることを控える
血行が良くなると血餅が流れやすくなります。
抜歯した当日は、飲酒、運動、マッサージやサウナ、ヨガなどは控えてください。
お風呂につかることも控えて、シャワー程度にしましょう。
④ 喫煙を控える
喫煙している方は血の巡りが悪く、十分な量の血餅が作られないかもしれません。
抜歯後数日はできるだけ喫煙を控えてください。
可能であれば抜歯する数日前から控えるとよいでしょう。
⑤ 歯磨きをするときは抜歯した部分に当たらないように注意する
歯ブラシで抜歯した部分を触らないように注意しましょう。
ブクブクうがいも避けて、優しくうがいをするようにしてください。
まとめ
ドライソケットになると、激しい痛みが抜歯した2~3日後から起こります。
もしもドライソケットになってしまった場合は、放置しないでください。
できるだけ早く抜歯した歯科医院に連絡して、適切な処置を受けてください。
ドライソケットは予防できるものでもあります。
抜歯当日は頻繁にうがいをすること、血行の良くなることは避けるようにしましょう。
歯科医師からの注意事項をしっかり守って、予防していきましょう。
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この記事の監修歯科医師

医療法人社団潤優会 若林歯科医院
若林 潤 理事長(院長)
高性能マイクロスコープを活用し、精度を重視した診療に取り組む歯科医師。
1人1時間の完全予約制とし、1日7~8名に限定することで、時間をかけた診療を行っている。
痛みに配慮しながら治療を進め、精密根管治療や審美治療において、長期的な口腔内の健康維持を見据えた治療を提供している。
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